イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:YPG、シリア軍がハサカで攻勢(2014年9月14日)

ハサカ県では、ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がタッル・ハミース市郊外のラヒーヤ村、ハージヤ村、クバイブ村、ハーリカ村、アブー・ハザフ村およびその一帯を、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に制圧した。

この戦闘で、ダーイシュ戦闘員15人が死亡した。

また同監視団によると、ダーイシュが占拠するタッル・ハミース市郊外のハージヤ村、タッル・ハリール村で少なくとも19人が死亡した。

これに関して、アリー・ハーリスを名乗る活動家らは、ダーイシュと交戦を続ける人民防衛隊と「シャッビーハ」がカーミシュリー市南部のタッル・ハリール村、ワカーア村、タッル・ハミース市郊外のハージヤ村で女性、子供を含む42人を処刑したと指摘している。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャダーディー市南部一帯にあるダーイシュ拠点を空爆した。

またハサカ市グワイラーン地区東部で、シリア軍、国防隊が、ダーイシュに共鳴する反体制武装集団との戦闘を続けた。

このほか、ARA News(9月15日付)によると、カーミシュリー市各所にダーイシュが撃った迫撃砲弾が着弾し、住民3人が死傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)によって制圧されているティブニー軍事基地内にあるダーイシュの宿舎を空爆し、戦闘員17人と子供1人が死亡した。

死亡した子供は、宿舎の親戚を訪問中に空爆に巻き込まれたのだという。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(9月14日付)が、12日にシリア革命家戦線によって拘束された自爆未遂犯4人に関して、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員だったことを明らかにしたうえで、同戦線がそのうちの2人を処刑したと報じ、遺体の写真を転載した。

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シリア革命家戦線、イスラーム軍はそれぞれ声明を出し、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市でダーイシュ(イスラーム国)と停戦合意を交わしたとの報道を否定した。

AFP, September 14, 2014、AP, September 14, 2014、ARA News, September 14, 2014、September 15, 2014、Champress, September 14, 2014、al-Hayat, September 15, 2014、Kull-na Shuraka’, September 14, 2014、al-Mada Press, September 14, 2014、Naharnet, September 14, 2014、NNA, September 14, 2014、Reuters, September 14, 2014、SANA, September 14, 2014、UPI, September 14, 2014などをもとに作成。

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