シリア国内の暴力:アイン・アラブでダーイシュが再び攻勢(2014年10月18日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市の市庁舎近く(治安厳戒地区)と文化センター近く(自由広場)で爆弾を積んだ車で自爆攻撃を行い、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

またAFP(10月18日付)によると、ダーイシュは、アイン・アラブ市の国境通行所を砲撃、28発の迫撃砲弾が着弾した。

このほか、シリア人権監視団によると、ラッカ革命家旅団が、アイン・アラブ市郊外で拘束したダーイシュ(イスラーム国)戦闘員2人を処刑した。

一方、SANA(10月18日付)によると、シリア軍が国防隊とともに、ジュバイリーヤ村および同村近郊のセメント工場、穀粉工場、ガラス工場一帯、自由貿易地区に侵攻し、同地を制圧した。

また、キシーシュ村、カブターン・ジャバル村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

ARA News, October 18, 2014

ARA News, October 18, 2014

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ハサカ県では、ARA News(10月19日付)によると、ラアス・アイン市郊外のタッル・ブーガ村一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を撮影しようとした反体制武装集団の青年1人が、ダーイシュによって処刑されたと発表した。

この青年(アブドゥッラー・ブーシー氏)は、アレッポ県バーブ市内のダーイシュ拠点を撮影しようとしたところをダーイシュに拘束され、16日に処刑されたという。

なお処刑の罪状は、「500トルコ・リラの報酬を受け、イスラーム国の拠点をビデオで撮影しようとしたこと」、「背教」だという。

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ダルアー県では、SANA(10月18日付)によると、アトマーン村、ナワー市・ダルアー市街道で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シリア革命家戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(10月18日付)によると、ヒムス市ワアル地区、スルターニーヤ村、ムシャイリファ村、マスアダ村、ウンム・リーシュ村、ラスタン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(10月18日付)によると、ブサンクール村、サラーキブ市、ハーン・スブル村、カフルナジュド村、ラーミー村、サラーキブ市・マアッラト・ヌウマーン市間で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ハズム運動の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(10月18日付)によると、ムーリク市、カフルズィーター市、ラタミーン村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, October 18, 2014、AP, October 18, 2014、ARA News, October 18, 2014、October 19, 2014、Champress, October 18, 2014、al-Hayat, October 19, 2014、Kull-na Shuraka’, October 18, 2014、al-Mada Press, October 18, 2014、Naharnet, October 18, 2014、NNA, October 18, 2014、Reuters, October 18, 2014、SANA, October 18, 2014、UPI, October 18, 2014などをもとに作成。

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