シリア革命反体制勢力国民連立(いわゆるシリア国民連合)はツイッターを通じて、トルコのイスタンブールで開催中の総合委員会での選挙(111人が投票)で、ハーリド・ハウジャ氏が56票を獲得し、新議長に選出されたと発表した。
また副議長には、55票(クッルナー・シュラカー(1月6日付)によると56票)を獲得したヒシャーム・ムルーワ氏が選出された。
ARA News(1月5日付)が伝えた。
『ハヤート』(1月6日付)によると、新議長に選出されたハウジャ氏は「我々は外交活動を活性化させ、革命諸勢力と協調し、新たな段階の始まりを促すための共通のヴィジョンを構築したい。シリア国民を殺戮したアサドとその治安機関の取り巻きには、この新たな段階においていかなる役割もないだろう」と述べたという。
ハウジャ議長はまた記者会見で、「モスクワ1」に関して、「連立はモスクワでのシリア政府との対話に招かれておらず…、反体制派の一部のメンバーが個人的に招待状を受け取っただけだ」としたうえで、「ロシアのイニシアチブなるものは存在せず、政府と反体制派の対話への招待がなされただけだ」と述べた。
そのうえで「連立もそれ以外の反体制派も政府との交渉が可能かどうかを決定することはできない。シリア国内の革命諸勢力のみがこれを決定する」と述べ、「モスクワ1」への参加の是非を武装集団に委ねるとの意思を示した。
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シリア革命反体制勢力国民連立は、トルコのイスタンブールで開催中の総合委員会で、アフマド・トゥウマ暫定内閣閣僚人事を承認した。
トゥウマ暫定政府首班は2014年11月、総合委員会に閣僚名簿を提出し、信任を求めていたが、委員会メンバーの多くが信任のための投票をボイコットしたため、ハーディー・バフラ議長(当時)は信任を見送っていた。
今回の組閣により、トゥウマ首班が再任されるとともに、ナーディム・ウスマーン氏が副首班(81票)に、アブドゥッラッザーク・フサイン氏が法務大臣(67票)に、サマーフ・ハダーヤー女史が文化大臣(65票)に選出された。
クッルナー・シュラカー(1月5日付)が伝えた。
AFP, January 5, 2015、AP, January 5, 2015、ARA News, January 5, 2015、Champress, January 5, 2015、al-Hayat, January 6, 2015、Iraqi News, January 5, 2015、Kull-na Shuraka’, January 5, 2015、January 6, 2015、al-Mada Press, January 5, 2015、Naharnet, January 5, 2015、NNA, January 5, 2015、Reuters, January 5, 2015、SANA, January 5, 2015、UPI, January 5, 2015などをもとに作成。
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