2014年2月3日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア人権監視団は、2月2日の1日だけで子供39人を含む258人が死亡したと発表した。

このうちアレッポ市での死者は77人で、そのなかの8人が反体制武装集団戦闘員、2人が「樽爆弾」による被害者、そしてそれ以外はアズィーザ地区、シャイフ・マクスード地区での「軍との戦闘」による犠牲者だという。

またアレッポ市以外のアレッポ県各所では69人が死亡、うち40人(子供22人、女性4人を含む)がバーブ街道地区への「樽爆弾」による空爆の犠牲者だという。

また監視団は、1月3日から2月2日の1ヶ月間でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とそれ以外の反体制武装集団との戦闘(アレッポ県、イドリブ県、ラッカ県、ハマー県、ヒムス県、ダイル・ザウル県)による犠牲者数が1,747人に達したと発表した。

このうち215人が銃撃、砲撃、車爆弾によって犠牲となった民間人(うち21人がダーイシュによって処刑、1人は反体制武装集団が処刑)で、979人が反体制武装集団戦闘員(うち5人がジハード主義武装集団の司令官、数十人がダーイシュによって処刑)で、531人がダーイシュ戦闘員(うち34人が自爆攻撃で死亡、56人が反体制武装集団によって処刑)だという。

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クッルナー・シュラカー(2月3日付)によると、シリア・クルド国民評議会が事務局会合を開き、シリア・クルド左派党、民主左派党、そして無所属のアクラム・ハッスー氏の除名を決定した。

民主統一党が主導する西クルディスタン移行期民政局に参加したことが除名の理由だという。

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アラブ社会主義連合民主党は声明を出し、ジュネーブ2会議第2ラウンドに向けて、国連に対して軍が包囲する地域の包囲解除、人道支援物資の搬入、民主性への体制転換に対して責任をもって対処するよう求めた。

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シリア革命反体制勢力国民連立が声明を出し、政治委員会メンバーのファーイズ・サーラ氏の長男ウィサーム・ファーイズ・サーラ氏が、獄中で拷問死したと発表した。

AFP, February 3, 2014、AP, February 3, 2014、Champress, February 3, 2014、al-Hayat, February 4, 2014、Iraqinews.com, February 3, 2014、Kull-na Shuraka’, February 3, 2014、Naharnet, February 3, 2014、NNA, February 3, 2014、Reuters, February 3, 2014、Rihab News, February 3, 2014、SANA, February 3, 2014、UPI, February 3, 2014などをもとに作成。

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