ハサカ県では、「ハイズーム中隊」を名のる武装集団が声明を出し、シャッダーディー市郊外で、ダーイシュ(イスラーム国)のヒスバ(宗教警察)幹部のアブー・アーイシャ・トゥーニスィー氏を斬首したと発表した。
ヒスバ幹部の斬首は、ダーイシュがダマスカス郊外県東部のダクワ丘でイスラーム戦線のメンバーを斬首したことへの報復だという。
またシリア人権監視団によると、タッル・タムル町一帯で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、ハーブール護衛部隊、シリア正教軍事評議会民兵とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市・ハサカ市街道沿いのジャラビーヤ村西部のマンダク地区で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦、人民防衛隊戦闘員13人が死亡した。
一方、クッルナー・シュラカー(3月10日付)は、ダーイシュが、アイン・アラブ市の西方約25キロに位置するタッル・ヒンズィール村を制圧し、人民防衛隊の兵站路を遮断したと伝えた。
しかし、人民防衛隊はこの報道を否定している。
他方、ARA News(3月10日付)は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、アイン・アラブ市西方のカッラ・クーザーク橋(ユーフラテス川)周辺の丘陵地帯でダーイシュと交戦、同地を制圧したと伝えた。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ウンム・タバービール村北西部、ジャズル・ガス採掘所一帯、シャーイル・ガス採掘所周辺で、シリア軍、国防隊が、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
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ダイル・ザウル県では、ARA News(3月10日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市シャイフ・ヤースィーン地区のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを「樽爆弾」で空爆、女性1人が死亡、住民8人が死亡した。
一方、SANA(3月10日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市のシャイフ・ヤースィーン地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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有志連合合同司令部は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して12回の空爆を行ったと発表した。
このうち4回がアイン・アラブ市一帯に対して行われたという。
AFP, March 10, 2015、AP, March 10, 2015、ARA News, March 10, 2015、Champress, March 10, 2015、al-Hayat, March 11, 2015、Iraqi News, March 10, 2015、Kull-na Shuraka’, March 10, 2015、al-Mada Press, March 10, 2015、Naharnet, March 10, 2015、NNA, March 10, 2015、Reuters, March 10, 2015、SANA, March 10, 2015、UPI, March 10, 2015などをもとに作成。
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