ハサカ県で、YPG、シリア軍、有志連合がダーイシュ(イスラーム国)に攻勢:ダーイシュがダマスカス郊外県北部のジハード主義武装集団の拠点、兵站路を掌握(2015年4月22日)

ハサカ県では、ARA News(4月22日付)によると、ラアス・アイン市郊外のマナージール村近郊にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所を西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が攻撃した。

またこの攻撃に合わせて、有志連合が同地一帯に対して空爆を行ったという。

一方、シリア軍もハサカ県西部郊外のラフラフ村にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して砲撃を行い、ダーイシュ戦闘員11人が死亡、ダーイシュは同地から撤退した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヒムス県との県境に位置するマハッサ地区一帯(東カラムーン地方)で、ダーイシュ(イスラーム国)がジハード主義武装集団と交戦し、武装集団戦闘員30人以上を殺害し、同地一帯を制圧、ヨルダン国境地帯からの反体制武装集団の兵站路を掌握した。

戦闘ではダーイシュ側も12人が死亡したという。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、西カラムーン地方(対レバノン国境地帯)がシリア軍、国防隊、ヒズブッラーに掌握されているなか、ダーイシュは東カラムーン地方のジハード主義武装集団の支配地域を制圧するため、トルコやヨルダンと同地を結ぶその兵站路を遮断しようとしているという。

またザマルカー町、ザバダーニー市西部、ドゥーマー市、ハラスター市、ザブディーン村などでは、シリア軍が空爆、地対地ミサイルによる攻撃を行い、国防隊、ヒズブッラー戦闘員とともにシャームの民のヌスラ戦線などからなる武装集団と交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、アスリヤー村一帯でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ヒムス県では、SANA(4月22日付)によると、シャーイル・ガス採掘所一帯、フースィース村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。


AFP, April 22, 2015、AP, April 22, 2015、ARA News, April 22, 2015、Champress, April 22, 2015、al-Hayat, April 23, 2015、Iraqi News, April 22, 2015、Kull-na Shuraka’, April 22, 2015、al-Mada Press, April 22, 2015、Naharnet, April 22, 2015、NNA, April 22, 2015、Reuters, April 22, 2015、SANA, April 22, 2015、UPI, April 22, 2015などをもとに作成。

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