アル=カーイダ系組織「ヌスラ戦線」がイスラーム教少数派(ドゥルーズ派)住人数十人を処刑(2015年6月10日)

イドリブ県では、ARA News(6月10日付)によると、アル=カーイダ系組織シャームの民のヌスラ戦線が、サマーク山にあるカルブ・ルーザ村で、8才の子供1人を含む住民数十人を処刑した。

処刑されたのはイスラーム教ドゥルーズ派の宗徒で、スワイダー調整広報局高官によると、ヌスラ戦線がシリア軍兵士の住居を接収しようとしたのを、住民によって阻止されたため、処刑したという。

ヌスラ戦線は、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動などとともに3月にファトフ軍を結成し、イドリブ県の大部分を制圧している。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサラーキブ市、アリーハー市などを空爆し、子供3人、女性2人を含む10人が死亡した。

一方、SANA(6月10日付)によると、アブー・ズフール航空基地周辺、マジャース村、マアッラーター村、ムシュミシャーン村、アイン・バーリダ村、マルイヤーン村、アリーハー市、サラーキブ市をシリア軍が空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 10, 2015、AP, June 10, 2015、ARA News, June 10, 2015、Champress, June 10, 2015、al-Hayat, June 11, 2015、Iraqi News, June 10, 2015、Kull-na Shuraka’, June 10, 2015、al-Mada Press, June 10, 2015、Naharnet, June 10, 2015、NNA, June 10, 2015、Reuters, June 10, 2015、SANA, June 10, 2015、UPI, June 10, 2015などをもとに作成。

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