2014年2月11日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立の広報局は、ジハード主義反体制武装集団のイスラーム戦線のイスラーム・アッルーシュ報道官と会談したと発表、ハマー県マアーン村での「虐殺」にイスラーム戦線のジュンド・アクサー旅団が関与したとの報道に関して「アサド政権が作ったシナリオだ」と否定するとともに、イスラーム戦線が「民間人を標的とすることはない」と強調したと発表した。

アッルーシュ報道官によると、ジュンド・アクサー旅団などからなるイスラーム戦線は、軍の兵士と宗派民兵数十人を殺害し、マアーン村を解放したのだという。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、「シリア革命の傘下のもと、人道法…ジュネーブ諸条約を遵守している」と強調するとともに、「マアーン村解放に参加した武装集団が…民間人保護という第1の義務を果たしており…、アサド政権の不正からシリア全土を解放するための努力のなかで…民間人を決して危険には曝さないことを確認した」と主張した。

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シリア人権ネットワークは、ジュネーブ2会議初日の1月22日から同会議第2ラウンド開始日の2月10日にかけて、1,585人の民間人が犠牲となったと発表した。

このうち、子供は316人、女性は197人、172人が拷問による犠牲者だという。

AFP, February 11, 2014、AP, February 11, 2014、Champress, February 11, 2014、al-Hayat, February 12, 2014、Iraqinews.com, February 11, 2014、Kull-na Shuraka’, February 11, 2014、Naharnet, February 11, 2014、NNA, February 11, 2014、Reuters, February 11, 2014、Rihab News, February 11, 2014、SANA, February 11, 2014、UPI, February 11, 2014などをもとに作成。

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