2014年2月25日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(2月26日付)は、ヨルダン政府が24日からラムサー地方とシリアのダルアー県の間のすべての違法な国境通行所の閉鎖に着手し、シリア人避難民の流入を阻止し始めたと報じた。

ヨルダン軍消息筋によると、これにより、シリアからの避難民は、反体制武装集団がその大部分を占拠するダルアー県ではなく、シリア政府の支配下にあるスワイダー県からヨルダン領内のラッバーア・サルハーン村、ルワイシド村経由での移動を求められることになるという。

これに関して、ムハンマド・ムーマニー国務大臣(内閣報道官)は『ハヤート』(2月26日付)に、「いかなる国境閉鎖も治安上の理由による…。我々は引き続き門戸開放政策に沿って対処するが、国家安全保障への脅威を許すことはない」と述べた。

またムーマニー大臣は「我々が避難民に対して門戸を閉ざすというのは不正確だ。我々は実際のところ、適切だと考える通行所を経由した移動を調整しているのだ…。避難民受け入れに同意することは、我々は彼らの避難の背景を特定・特定しないことを意味しない。昨日、我々は王国への大量の武器装備の密輸を阻止した。最近、こうした試みを阻止している」と付言した。

一方、ダルアー県のタッル・シハーブ町で活動する「自由シリア軍」司令官によると、同県対ヨルダン国境地域での戦闘激化により、周辺地域からタッル・シハーブ町への避難民は急増し、数千人に達しているという。

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イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、エルサレムを訪問したドイツのアンゲラ・メルケル首相と会談した。

会談後の共同記者会見で、ネタニヤフ首相は「我々は、イスラエルの安全保障を守るため、必要なあらゆることを行う」と述べた。

しかし、対シリア・レバノン国境に対して行われたとされる空爆については「我々は何をして、何をしないかは言わない」と明言を避けた。

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『ハヤート』(2月26日付)は、サウジアラビアのアブドゥッラー国王の指示のもと、ムハンマド・ビン・ナーイフ内務大臣主催のもと、シリアの子供たちとの連帯を求めるキャンペーンが開催された。

またサウジアラビアのアブドゥッラー・ムアッリミー国連大使は国連総会で、「化学兵器使用、「樽爆弾」による民間人への空爆、テロ犯罪といったシリア政府の犯罪を制裁するための明確な姿勢」を示すことを求めた。

なお、これに対して、シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は「サウジアラビア、カタール、トルコなどの政府がシリアのテロを支援している…。これらの国は火に油を注いでいる」と反論、国連総会に「サウジアラビアとカタールの支配体制が温床となっているテロによってもたらされた結果を学ぶべきだ」と主張した。

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カタールのハーリド・アティーヤ首相は、シリア情勢に関して、シリア政府が「戦争犯罪を犯している…。重罪人たちを国際刑事裁判所に訴追しなければならない」と非難した。

アティーヤ首相は、アサド政権による行為を「国際法への最大の脅威」と評したが、シリア国内でテロ活動を続けるアル=カーイダ系組織への一部諸外国の支援については言及しなかった。

『ハヤート』(2月26日付)が伝えた。

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

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