アル=カーイダ系のシャーム解放機構などからなる反体制武装集団はイスラエル占領下のゴラン高原に面するクナイトラ県北部、ダマスカス郊外県西部でシリア軍への攻勢を強化、自爆攻撃で9人を殺害(2017年11月3日)

クナイトラ県では、SANA(11月3日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構がハドル村近郊で爆弾を積んだ車を自爆させ、9人が死亡、23人が負傷した。

この車輌は、イスラエルの占領下にあるゴラン高原からハムル丘陵地帯方面に進入、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団がハドル村に対して激しい攻撃を加え、シリア軍と交戦するなかで自爆したという。

syria.liveuamap.com, November 3, 2017

SANA, November 3, 2017

なお、シャーム解放機構が主導するムハンマド軍作戦司令室とジャバル・シャイフ(ヘルモン山)作戦司令室は共同声明を出し、ダマスカス郊外県バイト・ジン村一帯およびシャイフ山(ヘルモン山)山麓地域の解囲を目的とする「ヘルモンの軛破壊」の戦いを開始する発表、ゴラン高原一帯でシリア軍に対する攻勢を強めていた。

al-Durar al-Shamiya, November 3, 2017

バイト・ジン村一帯の反体制武装集団(イスラーム軍など)支配地域は、イスラエル占領下のゴラン高原を通じて、ムハンマド軍支配地域とつながっているが、両地の間にはシリア政府支配下のハドル村が立ちはだかっている。

ドゥラル・シャーミーヤ(11月3日付)が伝えた。

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ハマー県では、SANA(11月3日付)によると、シリア軍が県北東部でシャーム解放機構と交戦し、シャークースィーヤ村およびその周辺の農場地帯を制圧した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月3日付)によると、シャーム解放機構がシリア軍に対して反撃し、2日にシリア軍によって制圧された地域(大ヒジャーラ村、小ヒジャーラ村など)を奪還した。

AFP, November 3, 2017、ANHA, November 3, 2017、AP, November 3, 2017、ARA News, November 3, 2017、Champress, November 3, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 3, 2017、al-Hayat, November 4, 2017、al-Mada Press, November 3, 2017、Naharnet, November 3, 2017、NNA, November 3, 2017、Reuters, November 3, 2017、SANA, November 3, 2017、UPI, November 3, 2017などをもとに作成。

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