ロイター通信はシリア国内での化学兵器使用にアサド大統領とマーヒル・アサド少将が関与していたと喧伝を拡散(2017年11月12日)

ロイター通信(11月12日付)は、シリア国内での化学兵器の使用に関して、バッシャール・アサド大統領とその弟マーヒル・アサド少将が関与している可能性があると伝えた(https://www.reuters.com/article/us-mideast-crisis-syria-chemical-weapons/exclusive-assad-linked-to-syrian-chemical-attacks-for-first-time-idUSKBN14X1XY)。

それによると、2014年から2015年にかけて発生した塩素ガスによる攻撃に関与したと思われる個人が記された調査リストのなかに、2人を含むシリア政府幹部の名があり、調査に詳しい消息筋によると、彼らがシリア国内での化学兵器の使用決定に関与していることが示唆されているという。

ロイター通信が閲覧したこのリストは公開されていないが、調査に詳しい同消息筋によると、国連および化学兵器禁止機関(OPCW)の合同査察機構(Joint Investigation Mechanism、JIM)が収集した証拠、欧米諸国と中東地域諸国の諜報に基づいているという。

なお、JIMの議長であるヴァージニア・ガンバ氏はロイター通信の取材に対して、こうした調査リストの存在を否定、「現段階で(容疑者と思われる)個人を特定はしていない」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, November 12, 2017

AFP, November 12, 2017、ANHA, November 12, 2017、AP, November 12, 2017、ARA News, November 12, 2017、Champress, November 12, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 12, 2017、al-Hayat, November 13, 2017、al-Mada Press, November 12, 2017、Naharnet, November 12, 2017、NNA, November 12, 2017、Reuters, November 12, 2017、SANA, November 12, 2017、UPI, November 12, 2017などをもとに作成。

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