シリア外務在外居住者省はイランとヒズブッラーを非難したアラブ連盟を「シャイフどものオイル・マネーの道具」と非難(2017年11月21日)

シリアの外務在外居住者省の公式筋は声明を出し、20日にエジプトの首都カイロで開催されたアラブ連盟緊急外相会議で、サウジアラビアやバーレーンの提案により、イランがアラブ各国の安全を脅かしていると非難、ヒズブッラーを「テロ組織」と断じた声明が採択されたことを非難した。

公式筋は、「シリア・アラブ共和国は外相会談で行われたことを非難する。それは、連盟そのものの仕組みから逸脱し、アラブ民族の利益、存在、共同安全保障に背くシャイフどものオイル・マネーによって動かされる道具と化してしまった」と非難した。

そのうえで、こうした行為がイスラエルに資すると指摘、「アラブ人民はいわゆる「アラブの春」の陰謀を目の当たりにし、そのなかでヒズブッラーとイランがタクフィール主義テロに抵抗し、こうした陰謀を頓挫させ、拡大シオニズムからの攻撃に抵抗してきたことを知っている。現下のアラブ連盟は、アラブ世論から軽蔑のまなざしを向けられるに十分な存在であり、民族に敵対する悪魔の魂を宿した存在となってしまった」と非難した。

なお、アラブ連盟緊急外相会議にレバノンの外務大臣は欠席、除名処分を受けているシリアも参加しなかった。

AFP, November 21, 2017、ANHA, November 21, 2017、AP, November 21, 2017、ARA News, November 21, 2017、Champress, November 21, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2017、al-Hayat, November 22, 2017、al-Mada Press, November 21, 2017、Naharnet, November 21, 2017、NNA, November 21, 2017、Reuters, November 21, 2017、SANA, November 21, 2017、UPI, November 21, 2017などをもとに作成。

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