イドリブ県、ハマー県、アレッポ県でシリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が一進一退の攻防戦(2018年1月15日)

ハマー県では、SANA(1月15日付)によると、シリア軍が同盟部隊とともに県北東部でダーイシュ(イスラーム国)の支配地域(孤立地帯)に対する掃討作戦を継続し、フジャイラ村、マシュラファ丘(ザンカーヒーヤ村西方)を制圧した。

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アレッポ県では、SANA(1月15日付)によると、シリア軍が県南西部でシャーム解放機構などからなる武装集団に対する掃討作戦を継続し、フーバル村、シャイフ・ハリール村を新たに制圧した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(1月15日付)によると、シャーム解放機構が、タッル・ダマーン村に近い戦略的要衝のシャヒード丘をシリア軍との戦闘の末に奪還した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市、ブダーマー村、アブー・ズフール町、マアッラト・ヌウマーン市一帯(ダイル・シャルキー村)、マアッルシューリーン村東方、ハラーキー村、ガトファ村を空爆・砲撃した。

またロシア軍と思われる所属不明の戦闘機がハーン・シャイフーン市、ウンム・ジャラール村を爆撃した。

また県南部および南東部では、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団とシリア軍が一進一退の攻防戦を続けた。

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ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(1月16日付)によると、シリア軍が東グータ地方のアルバイン市、ドゥーマー市、ミスラーバー市、ハムーリーヤ市、サクバー市などを空爆・砲撃し、少なくとも2人が死亡した。

シリア軍はまた、ハラスター市郊外の車輌管理局一帯で、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団、シャーム解放機構などからなる「彼らが不正を働いた」作戦司令室と交戦した。

イナブ・バラディー(1月15日付)によると、ハラスター市とドゥーマー市を分断しようとしているシリア軍はさらに、ハザルマー村に進攻し、イスラーム軍と交戦、ナシャービーヤ町を包囲、またナシャービーヤ町とドゥーマー市を結ぶ街道を遮断した。

一方、「彼らが不正を働いた」作戦司令室は声明を発表し、2017年11月に激化した車輌管理局一帯での戦闘で、シリア軍将兵500人以上(うち士官107人)を殺害したと主張した。

AFP, January 15, 2018、ANHA, January 15, 2018、AP, January 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 15, 2018、al-Hayat, January 16, 2018、‘Inab Baladi, January 16, 2018、Reuters, January 15, 2018、SANA, January 15, 2018、UPI, January 15, 2018などをもとに作成。

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