ダイル・ザウル県では、ムドン(8月3日付)などによると、北・東シリア自治局支配下のズィーバーン町近くで、アカイダート部族の族長の一人であるイブラーヒーム・ジャドアーン・ハフル氏の車が襲撃を受け、ドライバー1人と乗っていた同氏のおじのマトシャル・ハンムード・ジャドアーン・ハドル氏が死亡した。
また、同上同乗していた部族長の弟のマスアブ・ジャドアーン・ハドル氏も負傷した。
部族長は車に乗っていなかった。
殺害されたハドル氏らは、犠牲祭(イード・アドハー)初日の7月31日にガラーニージュ市でバカーラ部族に属するブー・ラフマ部族の族長のアリー・ワイス氏が何者かによって殺害されたことを受けて発生していた部族どうしが衝突を仲裁するために同市に向かっていた。
ジスル(8月2日付)によると、車を襲撃したのは、オートバイ3台に乗った武装グループ。
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これに関して、シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)の細胞に部族長や名士を狙った攻撃を行うよう新たな指示が出されたことを確認していたと発表、これを受けて車が襲撃されたとの見方を示した。
AFP, August 2, 2020、ANHA, August 2, 2020、AP, August 2, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 2, 2020、al-Jisr Press, August 2, 2020、al-Mudun, August 3, 2020、Reuters, August 2, 2020、SANA, August 2, 2020、SOHR, August 2, 2020、UPI, August 2, 2020などをもとに作成。
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