2014年4月5日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ARA News(4月5日付)は、シャームの民のヌスラ戦線バラカ州(ハサカ県)のアミール、アブー・ウサーマ・マシュラアが声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘を拒否する戦闘員に武器引き渡しを求めたと報じ、その写真を転載した。

ARA News, April 5, 2014

ARA News, April 5, 2014

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クッルナー・シュラカー(4月5日付)によると、4日にイラク・クルディスタン地域のアルビル市で開会されたシリア・クルド民主政治連合は新政治方針策定のための委員会を設置、参加各党が委員21人を任命した、と報じた。

同報道によると、委員会は、シリア・クルド民主党(アル・パールティ)アブドゥルハキーム・バッシャール派8人、シリア・クルド・アーザーディー党ムスタファー・ウースー派7人(うち2人は未決)、同ムスタファー・ジュムア派5人、シリア・クルディスタン・イェキーティー党3人の代表からなる。

ARA News, April 5, 2014

ARA News, April 5, 2014

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シリア革命家戦線のジャマール・マアルーフ司令官は声明を出し、『インディペンデント』(4月2日付、http://syriaarabspring.info/wp/?p=6457)の記事の内容に関して「私とジャルバー氏(シリア革命反体制勢力国民連立議長)はテロリストと戦っている」と反論した。

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シリア・ムスリム同胞団のウマル・マシューフ報道局はアナトリア通信(4月5日付)に、同胞団がアレッポ県の「解放区」(アレッポ市ハイダリーヤ地区)に事務所を再開しようとしているとの一部情報に関して「そうした意思はない」と否定した。

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『ハヤート』(4月6日付)は、アル=カーイダの指導者アイマン・ザワーヒリー氏の肉声によるものと思われる音声声明(4月4日付、https://www.youtube.com/watch?v=Of36LBH9ZpA)が出され、2月にシリアでイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって暗殺されたとされるアブー・ハーリド・スーリー氏の死に弔意を示すとともに、ジハード主義武装集団内での「盲目的な内紛」に遺憾の意を示したと報じた。

AFP, April 5, 2014、AP, April 5, 2014、ARA News, April 5, 2014、Champress, April 5, 2014、al-Hayat, April 6, 2014、Iraqinews.com, April 5, 2014、Kull-na Shuraka’, April 5, 2014、Naharnet, April 5, 2014、NNA, April 5, 2014、Reuters, April 5, 2014、SANA, April 5, 2014、UPI, April 5, 2014などをもとに作成。

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