2014年4月23日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

ARA News(4月24日付)によると、トルコ軍の戦車6輌、装甲車12輌からなる部隊(300人)が、アイン・アラブ(コバネ)市の国境通行所を通過し、シリア領内に入り、アレッポ県内のスライマーン・シャー廟に駐留する部隊と交代した。

この部隊は、民主統一党人民民保護部隊の検問所、北の太陽大隊(自由シリア軍)の検問所を通過し、スライマーン・シャー廟に向かったという。

これに関して、現地で取材活動を続けるアーラーン・ジャーンを名乗る記者によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、トルコ軍部隊の交代を阻止しようとして車列を6時間にわたって包囲し、トルコ軍部隊がジャラーブルス市・マンビジュ市街道からトルコ領内に撤退することをダーイシュと合意し、包囲は解除されたという。

しかし、アナトリア通信(4月24日付)によると、アフメト・ダウトオール外務大臣はこうした動きを否定しているという。

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国連の潘基文事務総長は、国連安保理決議第2139号の実施状況に関する第2回報告書を安保理に提出した。

報告書のなかで、潘事務総長は、シリア国内への人道支援物資の搬入・配給が「成果を見せていない…。どの紛争当事者も安保理の要求を尊重していない」と非難した。

Anadolu Ajansı, April 24, 2014、ARA News, April 24, 2014、al-Hayat, April 25, 2014などをもとに作成。

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