シャーム解放機構は米国人ジャーナリストのビラール・アブドゥルカリーム氏を釈放(2021年2月17日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(2月17日付)などによると、シャーム解放機構は、2020年8月13日に逮捕していた米国人ジャーナリストのビラール・アブドゥルカリーム氏を釈放した。

アブドゥルカリーム氏は1年半の禁固刑を受け、その3分の1を終えていたが、イドリブ県アティマ村などの請願を受け、シャーム解放機構は釈放にかかる条件を遵守することを条件にこれを受け入れた。

一方、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村、ルワイハ村、バイニーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を32件(イドリブ県15件、ラタキア県10件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は29件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を3件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, February 17, 2021、ANHA, February 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 17, 2021、Reuters, February 17, 2021、SANA, February 17, 2021、SOHR, February 17, 2021などをもとに作成。

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