国連安保理で、シリアでの化学兵器使用に関する国連および化学兵器禁止機関(OPCW)の合同査察機構(Joint Investigation Mechanism、JIM)の任期延長を求める決議案が、ロシアの拒否権(Veto)発動、中国、カザフスタン、エチオピアの棄権、ボリビアの反対により、廃案となった。
決議案は、JIMが11月17日に任期終了を迎えることを受けて、米国が提出した。
この決議案に関して、ロシアは、ヴァスィリー・ネベンツィヤ(Vasily Nebenzya)国連代表大使が、JIMの報告書公開(26日予定)を待ってから、決議の具体的な内容を審議すべきだと主張し、採決を11月7日に延期するよう提案したが、提案が却下されたために拒否権を発動した。
なお、ロシア側は、4月のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器使用疑惑事件の真相究明のための独立調査チームを設置することを骨子とした代案を示していた。
『ハヤート』(10月25日付)、SANA(10月24日付)などが伝えた。
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なお、化学兵器禁止機関(OPCW)のアフメト・ウズムジュ事務局長は10月4日、「今年の3月30日にシリア北部で発生した事件に関して収集したサンプルを分析した結果…サリン・ガスが検出された」と述べた。
AFP, October 4, 2017、October 24, 2017、ANHA, October 24, 2017、AP, October 24, 2017、ARA News, October 24, 2017、Champress, October 24, 2017、al-Hayat, October 25, 2017、Kull-na Shuraka’, October 24, 2017、al-Mada Press, October 24, 2017、Naharnet, October 24, 2017、NNA, October 24, 2017、Reuters, October 24, 2017、SANA, October 24, 2017、UPI, October 24, 2017などをもとに作成。
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