欧州理事会は、12月19日の会議でシリア情勢への対応方針を確定させ、文書(EUCO50/24)でこれを公開した。
方針の骨子は以下の通り:
- 欧州連合(EU)は、現地の関係者、新たな当局、その他の域内な関係者と協力する。
- EUはシリア国内で必要とされている人道支援を提供し、ダマスカスにおける外交的プレゼンスを強化する。
- シリアの領土の一体性を維持し、その独立性、主権、領土の完全性を国際法に基づき尊重する。
- 人権の尊重を保証する必要があり、特に女性の権利、非宗派的な統治、宗教的・民族的少数派の保護、シリアの文化遺産の保護を求める。
- すべての関係者は公共サービスの提供、安全で自主的かつ尊厳あるシリア難民の帰還を確保する必要がある。この帰還は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が定めた条件に基づくものとする。
- 「テロとの戦い」、テロ組織の再興抑止、シリア国内の残存する化学兵器の完全破壊が重要である。
- 欧州理事会は、シリアを支援するための措置に関する選択肢を理事会に提示するよう欧州委員会および外務・安全保障政策上級代表に要請する。
AFP, December 20, 2024、ANHA, December 20, 2024、‘Inab Baladi, December 20, 2024、Reuters, December 20, 2024、SANA, December 20, 2024、Sham FM, December 20, 2024、SOHR, December 20, 2024、al-Watan, December 20, 2024などをもとに作成。
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