イナブ・バラディー、ステップ・ニュースは、ダーイシュ(イスラーム国)が新たなビデオ声明を発表し、「もし新政権が国連憲章とその法を適用すれば、ダマスカスの政府には戦争と平和に関する責務が課されることになる」と表明し、脅迫した。
15分19秒のビデオのなかで、ダーイシュは、「もしお前がシャリーアと言うのなら、お前は革命を知らないか、シャリーアを知らないことになる。もしお前が移行評議会や国民憲法と言うのなら、では革命家たちの問題は一体誰とともにあったのか? アサド一家とだけだったのか?」と問いかけている。
また、アサド政権を崩壊に追い込んだ「攻撃抑止」軍事作戦局(現在のシリア軍事作戦総司令部)について、「トルコなどの国の手先となって代理戦争を遂行している駒」だと断じたうえで、「トルコの駒とイランの手先による争いは、より有利な交渉条件を得るためのもので、例えばアスタナ会議のような場で、シリアの未来、自由を求める「覚醒委員会」派(ダーイシュに対抗したイスラーム教スンナ派勢力)が目指すシリアの未来、未来の自由シリアを描くためのものだ」と批判した。
さらに、「もし革命の行き着く先が憲法に基づく統治体制であるならば、なぜそもそもアサド体制に反旗を翻したのか」と疑義を呈し、「それは組織の理念とは相容れない」と主張した。
そのうえで、過去の声明を振り返り、ダーイシュの報道官を務めていたアブー・ムハンマド・アドナーニーの発言を引用、「シリアで民政国家を主張する者は、ユダヤ人と十字軍の協力者であり、新たな暴君だ」と述べたことを強調した。
ダーイシュは声明のなかで、アサド政権の崩壊が「一般のムスリムたちにとって圧政からの解放として大きな歓喜をもたらした」ことを認め、「現状において、それは自然で正当なものだ」としつつも、「ヌサイリー(アラウィー)派の支配から解放された地域が、トルコの世俗主義とその支援を受けたナショナリスト諸派の支配下に入ったとしても、それはジャーヒリーヤからの脱却ではなく、別のジャーヒリーヤへの移行に過ぎない」と強調した。 また、アサド政権の崩壊は、国際社会や世界秩序の枠組みを超えたものではなく、結局のところ、「ジハード主義者や革命勢力の利益は、国際秩序以外の何ものとも交わるものではない」と非難した。
Islamic State (ISIS) released a new video on Syria after 8 Dec 2024.
تنظيم الدولة الإسلامية (داعش) ينشر إصدار جديد بعد سقوط نظام الأسد.#داعش #سوريا_الان #ISIS #Syriapic.twitter.com/bjYuL9Kl4C— Wissam Shahla | وسام (@WissamShahleh) January 24, 2025
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