UNニュースによると、国連のフォルカー・テュルク人権高等弁務官は声明を出し、シリア沿岸部の情勢に関して、「女性や子供、戦闘を離脱した者を含む家族全体が殺害されているという極めて憂慮すべき報告が寄せられている」と懸念を表明した。
テュルク人権高等弁務官は以下の通り述べた。
正体不明の加害者、暫定当局の治安部隊の構成員、さらには旧政権に関連する要素による宗派的動機による即決処刑が行われたとの報告がある。
暫定政権は、法を尊重すると表明した以上、シリア市民の保護を最優先に、あらゆる違反や虐待を防ぎ、発生した場合には責任を追及するための具体的な行動を迅速に取るべきだ。
すべての殺害やその他の人権侵害について、迅速で透明性のある、公平な調査が行われるべきであり、国際法の規範と基準に則り、責任者は裁かれなければならない…。市民を恐怖に陥れる勢力も厳しく追及されるべきだ。
オンライン・オフラインなどで増加を続けるヘイトスピーチは、包括的な移行期正義プロセスの必要性を改めて浮き彫りにしている-。このプロセスは、国民が主導し、包摂的であり、真実、正義、責任追及を中心に据えたものでなければならない。
(C)青山弘之 All rights reserved.
