シリアで日本人が拉致(続報、2014年8月20日)

『読売新聞』(8月19日夕刊、20日朝刊)、NHK(8月19、20日付)などは、アレッポ県北部でダーイシュ(イスラーム国)に拉致されたとされる日本人男性と現地で行動をともにしていたというイスラーム戦線メンバーが、男性の所持品などをシリア国内とされる場所で預かっていることを明らかにしたと報じ、『読売新聞』はこの男性のパスポートなどの写真を掲載した。

預かっている所持品のなかには、パスポートのほか、携帯電話、衣服などが含まれており、パスポートには「湯川遙菜」と記され、7月27日付の成田空港の出国印が押されていることが確認できるという。

このイスラーム戦線メンバーによると、この男性は、トルコのイスタンブールからガジアンテップ市を経由して、キリス国境通行所からシリア(バーブ・サラーマ国境通行所)に不法入国したという。

この男性が携帯していた武器は、メンバーが護身用に渡したもので、彼自身は戦闘には参加していないという。

またこのメンバーによると、イスラーム戦線は、捕虜交換を条件としてこの男性を解放するようダーイシュに対して文書や無線で呼びかけているが、ダーイシュ側からの返答はないという。

NHK, August 19, 2014、August 20, 2014、読売新聞2014年8月19日、20日などをもとに作成。

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