ロイター通信(6月8日付)は、ドイツのエルマウで開催されていたG7サミット(6月7~8日)において、各国首脳が、シリア情勢の変化を受け、アサド大統領退陣と反体制派による連立政府樹立をもたらすような「政治的取引の機会」が高まっているとの見方を示したと報じた。
ある高官筋は、事態打開の突破口は開けていないとしつつも、イドリブ県、ダルアー県での最近のシリア軍の後退を受け、「こうした状況は、政治的な取引のチャンスになるかもしれない。我々はロシアがそうすることを必要としている」と述べるとともに、アサド大統領の退陣が移行期にいたる唯一の道であることを強調したという。
また別の消息筋は、シリア情勢に変化が生じつつあることを感じているの指摘したが、その詳細については明らかにしなかったという。
AFP, June 9, 2015、AP, June 9, 2015、ARA News, June 9, 2015、Champress, June 9, 2015、al-Hayat, June 10, 2015、Iraqi News, June 9, 2015、Kull-na Shuraka’, June 9, 2015、al-Mada Press, June 9, 2015、Naharnet, June 9, 2015、NNA, June 9, 2015、Reuters, June 9, 2015、SANA, June 9, 2015、UPI, June 9, 2015などをもとに作成。
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