アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が、アレッポ市の反体制武装集団支配地域に対して行っていた電力および水道の封鎖措置を解除することに成功した。
シリア政府は3週間前から同地の電力と水道を封鎖していたが、ヌスラ戦線はこれに対抗するかたちで、スライマーン・ハラビー給水所からシリア政府支配地域への水の供給を停止するなどの対抗措置を講じていたという。
スライマーン・ハラビー給水所の管理は、ヌスラ戦線の司令官によって統括されており、この司令官は、ステーションの再開を条件に反体制武装集団支配地域への電気と水道の供給をシリア政府に要求する一方、シリア赤新月社に対してステーション稼働に必要な燃料の提供を求めていた。
一方、SANA(7月18日付)によると、マンスーラ村、アンジャーラ村、ハーン・トゥーマーン村、アターリブ市、ダーラト・イッザ市、アブティーン村、ワディーヒー村、アーミリーヤ村、ハワービー・アサル村、ハーン・アサル村、アアザーズ市、フライターン市、バヤーヌーン町、アレッポ市ラーシディーン地区、旧市街、ライラームーン地区、ハーリディーヤ地区、スッカリー地区、バニー・ザイド地区、バーブ・ナイラブ地区、ジャズマーティー交差点一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアルバイン市を5回にわたって空爆し、子供2人と女性3人を含む12人が死亡、数十人が負傷した。
また、ザバダーニー市ではシリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」16発を投下、また戦闘機が4回にわたり空爆を行った。
これにより男性2人が死亡した。
シリア軍はまた、マダーヤー町を空爆し、男性2人が死亡、さらにハーン・シャイフ・キャンプ一帯、ドゥマー市を砲撃した。
一方、SANA(7月18日付)によると、ザバダーニー市で、シリア軍とレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)が戦闘を続け、「テロリスト」40人以上を要撃し、殺害した。
シリア軍はまた、ハラスター市、バイト・ジン村、ハサヌー村、ハズラジーヤ農場で、反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がインヒル市、ムサイフラ町、東カラク村、サムリーン村を砲撃する一方、ジハード主義武装集団もサナマイン市近郊の第9師団拠点を砲撃した。
またカフルシャムス町一帯での戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員1人が死亡した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ターウーナ検問所一帯、アクラブ町一帯で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。
一方、SANA(7月18日付)によると、スカイク村・アトシャーン村街道、ラフジャーン村、アクラブ町をシリア軍が空爆し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ハウラ地方一帯で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アイシャ村をシリア軍が「樽爆弾」で空爆し、女性1人、子供1人を含む5人が死亡した。
一方、SANA(7月18日付)によると、サラーリーフ村、ジャンアト・クラー村、バズィート村、マジャース村、カルア・ガザール村、ウンム・ジャリーン村、アブー・ズフール町、マアッラトミスリーン市をシリア軍が空爆し、シャームの民のヌスラ戦線などファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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スワイダー県では、SANA(7月18日付)によると、サアラ航空基地南部のシャイフ・フサイン丘一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ラタキア県では、SANA(7月18日付)によると、ドゥーリーン村一帯に潜入しようとしたシャームの民のヌスラ戦線をシリア軍、国防隊が撃退した。
AFP, July 18, 2015、AP, July 18, 2015、ARA News, July 18, 2015、Champress, July 18, 2015、al-Hayat, July 19, 2015、Iraqi News, July 18, 2015、Kull-na Shuraka’, July 18, 2015、al-Mada Press, July 18, 2015、Naharnet, July 18, 2015、NNA, July 18, 2015、Reuters, July 18, 2015、SANA, July 18, 2015、UPI, July 18, 2015などをもとに作成。
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