トルコ軍がダーイシュ(イスラーム国)と戦うシリア領内のYPGと自由シリア軍の拠点を重火器で攻撃(2015年7月27日)

アレッポ県では、ARA News(7月27日付)によると、アイン・アラブ市西部のトルコ国境に位置する西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と自由シリア軍の拠点複数カ所が深夜、トルコ軍の砲撃を受けた。

人民防衛隊のコバーニー司令部によると、トルコ軍の攻撃を受けたのは、アイン・アラブ市の西約35キロに位置するズール・マガール村の人民防衛隊と自由シリア軍の拠点で、トルコ軍は迫撃砲、重火器で砲撃を行ってきたという。

クルディスタン労働者党(PKK)に近い複数の消息筋によると、この攻撃で人民防衛隊の戦闘員3人と自由シリア軍戦闘員1人が負傷し、アイン・アラブ市に搬送されたという。

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これに関して、トルコの高官は、匿名を条件にAFP(7月27日付)の取材に応じ、そのなかで、シリアとイラクにおいてトルコが行っている軍事作戦に関して、「トルコの国家安全保障を脅かす脅威の根絶」が目的だとしたうえで、「シリアのダーイシュ(イスラーム国)とトルコのクルディスタン労働者党(PKK)を標的とし…、シリアの西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は軍事作戦の標的に含まれない」と述べた。

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しかし、『ハヤート』(7月28日付)によると、トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、訪問先のポルトガルで、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主連合党などシリアのクルド人勢力に関して、「ダーイシュ(イスラーム国)より良いなどということはない。彼らはシリアの国土統一のために戦っている訳ではなく、シリアに和平をもたらそうとしている訳でもない。彼らはシリア領内の一部地域を支配したいだけだ…。彼らは1日たりともテロ活動を停止したことなどない」と批判した。

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なお、ARA News(7月27日付)によると、トルコのアフメト・ダウトオール首相は26日のトルコ各社編集者らとの懇談のなかで、シリアおよびイラク領内での軍事活動について「ダーイシュ(イスラーム国)と戦うシリアの反体制派を航空支援することに限定される」と述べたという。

AFP, July 27, 2015、AP, July 27, 2015、ARA News, July 27, 2015、Champress, July 27, 2015、al-Hayat, July 28, 2015、Iraqi News, July 27, 2015、Kull-na Shuraka’, July 27, 2015、al-Mada Press, July 27, 2015、Naharnet, July 27, 2015、NNA, July 27, 2015、Reuters, July 27, 2015、SANA, July 27, 2015、UPI, July 27, 2015などをもとに作成。

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