『ハヤート』(8月1日付)は、アレッポ県のジャラーブルス市近郊の国境地帯で、ダーイシュ(イスラーム)が、トルコ国境警備隊の目前で地下トンネルや堀を掘削している様子がトルコ領内に設置された監視カメラに撮影されたと伝えた。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるムッラート村を空爆、またハトラ村を砲撃した。
また有志連合は未明、ユーフラテス川に架かるブーカマール市とバーグーズ村を結ぶ橋、ブーカマール市とスワイイーヤ村を結ぶ橋、マヤーディーン市内のトゥラービー橋を空爆し、破壊した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、スィッリーン町でダーイシュ(イスラーム国)戦闘員が自爆ベルトを爆発させ自爆し、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の隊員30人が死亡した。
町内ではまた、人民防衛隊とダーイシュが交戦し、ダーイシュ戦闘員8人が死亡した。
これに関して、クッルナー・シュラカー(7月31日付)は、ダーイシュがスィッリーン町を再び制圧したと伝えた。
一方、シリア人権監視団によると、ダーイシュは、アレッポ市北部郊外の歩兵士官学校を攻撃した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がシャーイル・ガス採掘所一帯、ジャズル・ガス採掘所一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、シリア軍の大尉ら複数が死亡した。
一方、SANA(7月31日付)によると、ジャズル・ガス採掘所一帯、ワーディー・マースィク、ウンム・ラジーム村、ウンク・ハワー村、ラッフーム村、ダイル・フール村、シャンダーヒーヤ村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(7月31日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線などからなる南部地域ファトフ軍が、シャジャラ村などヤルムーク川流域で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団の拠点を攻撃し、治安部門責任者のアブー・カースィム・シャーミー氏らヤルムーク殉教者旅団戦闘員を殺害した。
クッルナー・シュラカー(8月1日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団の戦略拠点カウカブ・ダムを制圧した。
なお南部地域ファトフ軍による攻撃激化に先立ち、ヤルムーク殉教者旅団司令官で「ハール」(おじさん)の名で知られる司令官がツイッターで、ハウラーン法務局のウサーマ・ヤティーム裁判長を殺害したと発表していた。
だが、クッルナー・シュラカー(7月31日付)は、ヤティーム氏が30日に襲撃されたもの無事だと伝えた。
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ハサカ県では、ARA News(7月31日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がハサカ市南部のフーシュ・バーイル地区でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
AFP, July 31, 2015、AP, July 31, 2015、ARA News, July 31, 2015、Champress, July 31, 2015、al-Hayat, August 1, 2015、Iraqi News, July 31, 2015、Kull-na Shuraka’, July 31, 2015、August 1, 2015、al-Mada Press, July 31, 2015、Naharnet, July 31, 2015、NNA, July 31, 2015、Reuters, July 31, 2015、SANA, July 31, 2015、UPI, July 31, 2015などをもとに作成。
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