シリア軍は米軍の支援を受ける「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室を放逐し、ドゥマイル市南西部のダクワ丘一帯地域を完全制圧(2017年6月8日)

ダマスカス郊外県では、SANA(6月8日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県東部の砂漠地帯(ドゥマイル市南東部15キロの距離)で「テロ組織」の拠点に対して集中的に攻撃を加え、ダクワ丘から発電所に至る地域(ダクワ丘、ウンム・サフィーヤ丘、アントゥート丘、マフフール・ダクワ丘、マスラジャ丘、ラマジュ・イブル地区、ドゥッハーン丘、アブー・ナイヤース丘、ハッラーク丘、マタッラ丘)を完全制圧した。

「テロ組織」とは、米軍が支援する「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室」)のこと。

一方、シリア人権監視団によると、県東部のズィラフ駐在所などで、「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室を主導する東部獅子軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団が、シリア軍、親政権武装勢力と交戦し、双方に死傷者が出た。

また、クッルナー・シュラカー(6月8日付)によると、「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室に参加する東部獅子軍、殉教者アフマド・アブドゥー軍団は、ズィラフ・ダム一帯でシリア軍・親政権武装勢力を攻撃し、シリア軍戦車1輌を破壊したほか、ドゥマイル航空基地に配備されていた戦闘機1機を破壊したという。

AFP, June 8, 2017、AP, June 8, 2017、ARA News, June 8, 2017、Champress, June 8, 2017、al-Hayat, June 9, 2017、Kull-na Shuraka’, June 8, 2017、al-Mada Press, June 8, 2017、Naharnet, June 8, 2017、NNA, June 8, 2017、Reuters, June 8, 2017、SANA, June 8, 2017、UPI, June 8, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.