ロシアのラヴロフ外務大臣「バグダーディー殺害を100%確認することはできない」(2017年6月16日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ラオスの外務大臣とのモスクワでの会談後の記者会見で、シリア情勢について言及、そのなかで米軍が不法に占拠しているヒムス県タンフ国境通行所に設置された基地に高機動ロケット砲システム(HIMARS)を配備したことは「不当だ」と非難した。

ラブロフ外務大臣は「我々が得ている情報に基づいて、政治的文脈全般を踏まえると、この地域(タンフ国境通行所)には、ダーイシュ(イスラーム国)に属するいかなる集団もいないと言える。だから、ロケット砲システムの展開は、「テロとの戦い」にとって無用だ」と述べるとともに、こうした行為が、「シリア軍とイラク軍による連携や治安回復を許さない武装集団を作り出そうとする試みだ」と非難した。

一方、ダーイシュの指導者アブー・バクル・バグダーディーを空爆で殺害したとするロシア国防省の発表については、「そのニュースを耳にしたが、その信憑性を100%確認することはできない」としたうえで、「バグダーディーが殺害されたとの情報の意味を誇張すべきでない…。この種のテロ集団の指導者を殺害するためのあらゆる攻撃が大きな関心を集めてきた…。だが、この手の集団は、指導者が殺害されても、すぐに活動、態勢、そして戦闘能力を回復してきた」と付言した。

SANA, June 16, 2017

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官も、ヴラジミール・プーチン大統領が国防省からバグダーディー氏殺害の情報を確認している旨報告を受けたと述べた。

AFP, June 16, 2017、AP, June 16, 2017、ARA News, June 16, 2017、Champress, June 16, 2017、al-Hayat, June 17, 2017、Kull-na Shuraka’, June 16, 2017、al-Mada Press, June 16, 2017、Naharnet, June 16, 2017、NNA, June 16, 2017、Reuters, June 16, 2017、RT, June 16, 2017、SANA, June 16, 2017、UPI, June 16, 2017などをもとに作成。

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