米軍はラッカ県上空でのシリア軍戦闘機撃墜に関して、シリア民主軍への攻撃に対して「集団的自衛権」を行使したと主張(2017年6月18日)

米中央軍(CENTCOM)は、シリア現地時間の18日午後4時23分頃、親政権部隊がラッカ県タブカ市南部のジャアディーン村を掌握した西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を攻撃し、同地からシリア民主軍戦闘員を排除しようとしたことへの対抗措置として、有志連合の戦闘機がシリア民主軍支配地域に対する親政権勢力の進軍を阻止するための示嚇行動をとったと発表した。

有志連合は親政権部隊が攻撃を行ったことを受けて、偶発的な衝突を回避するために解説されている電話回線を通じてロシア側に通報、午後6時43分に、タブカ市南部のシリア民主軍の部隊の近くにシリア軍のSu-22戦闘機が爆弾複数発を投下、有志連合の「協力部隊」(partners forces)の交戦規定と集団的自衛権に従い、米空軍のFA-18Eスーパー・ホーネットが同戦闘機を撃墜した。

ジャアディーン村は、シリア民主軍とシリア政府が設定した非戦闘地域の北約2キロの距離に位置するという。

CENTCOM, June 19, 2017をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.