ロシア国防省は声明を出し、17日の米軍戦闘機によるラッカ県タブカ市南部近郊上空でのシリア軍戦闘機撃墜を「主権侵害」と非難し、シリア領空での偶発的衝突の回避と航行の安全確保を目的に2015年10月20日に米国と交わした覚書の履行を中止すると発表した。
声明では、今後はシリア駐留ロシア陸空軍の防空手段によって有志連合を含む航空機の動きを監視し、ユーフラテス川西岸(右岸)で、シリア政府との連携なくして航行する航空機を標的とみなすと警告した。
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一方、中国の首都北京で開催されているBRICs外相会議に出席中のセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、米軍によるシリア軍戦闘機撃墜に関して、米国側にシリアの「主権と領土」を尊重し、「地域と世界の治安を脅かす行為を自重する」よう呼びかけた。
AFP, June 19, 2017、AP, June 19, 2017、ARA News, June 19, 2017、Champress, June 19, 2017、al-Hayat, June 20, 2017、Kull-na Shuraka’, June 19, 2017、al-Mada Press, June 19, 2017、Naharnet, June 19, 2017、NNA, June 19, 2017、Reuters, June 19, 2017、SANA, June 19, 2017、UPI, June 19, 2017などをもとに作成。
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