ロシア軍はイドリブ県一帯の緊張緩和地帯で米オバマ前政権の支援を受けてきたヌールッディーン・ザンキー運動の拠点などを爆撃する一方、米前政権の支援を受けてきたイッザ軍がシリア軍ヘリを撃墜したと発表(2017年9月27日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(9月27日付)によると、ロシア軍がアターリブ市、ハイヤーン町、アースィヤー村、ダーラト・イッザ市、カースィミーヤ村、バータブー村など県西部でヌールッディーン・ザンキー運動などの拠点に対する空爆を実施した。

この空爆でヌールッディーン・ザンキー運動のアフマド・ハマーヒル広報局長がいる拠点が破壊されたが、ハマーヒル氏は無事だった。

Kull-na Shuraka’, September 27, 2017

Kull-na Shuraka’, September 27, 2017

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ハマー県では、シャーム解放機構と協力関係にあり、バラク・オバマ前米政権の支援を受けてきたイッザ軍が声明を出し、同軍所属のMD部隊がハッターブ村・アルザ村間の地域(ラフバト・ハッターブ平原)で、米国製のTOW対戦車ミサイルでシリア軍ヘリコプターを攻撃、これを撃墜したと発表した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(9月27日付)によると、ロシア軍がマアッラト・ミスリーン市に近いサナマ村を爆撃し、住民4人が死亡した。

ロシア軍はまた、ジスル・シュグール市、ビダーマー町、バシーリーヤ村、スィンジャール町・アウジャ村間の街道一帯、アブー・ズフール町、タマーニア町を空爆し、多数が死傷した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(9月27日付)によると、反体制武装集団が、ダルアー市クーム・ルンマーン地区(反体制武装集団支配地域)でシリア軍を要撃し、兵士11人を殺傷した。

アフマド・ダイリーを名乗る活動家によると、シリア軍は同地で爆弾を敷設しようとしていたという。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(9月27日付)によると、ヤルダー市でシリア政府との和解と反体制武装集団の同地からの退去に反対するデモが行われ、武装集団メンバーら数十人が参加した。

AFP, September 27, 2017、ANHA, September 27, 2017、AP, September 27, 2017、ARA News, September 27, 2017、Champress, September 27, 2017、al-Hayat, September 28, 2017、Kull-na Shuraka’, September 27, 2017、al-Mada Press, September 27, 2017、Naharnet, September 27, 2017、NNA, September 27, 2017、Reuters, September 27, 2017、SANA, September 27, 2017、UPI, September 27, 2017などをもとに作成。

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