アレッポ県ダーラト・イッザ市を拠点とするイブン・タイミーヤ大隊はアル=カーイダ系のシャーム解放機構を離反(2017年10月1日)

クッルナー・シュラカー(10月1日付)は、アレッポ県西部(ダーラト・イッザ市一帯)で活動を続けるイブン・タイミーヤ大隊の「特別な消息筋」の話として、同大隊がアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構を離反したと伝えた。

同消息筋によると、離反は、シャーム解放機構がイブン・タイミーヤ大隊が拠点を置くダーラト・イッザ市にたびたび部隊を派遣し、大隊のメンバーを拘束してきたことを受けたもの。

最近では、大隊の事務局長であるウサーマ・シャンナークが拘束され、住民の抗議デモの末、釈放された経緯があるという。

シャーム解放機構はまた、大隊総司令官のアブー・アブドゥッラフマーン氏の14歳の息子(カースィム・カースィム氏)もダーラト・イッザ市近郊の自宅で逮捕しているという。

Kull-na Shuraka’, October 1, 2017

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これに対して、シャーム解放機構に近いイバー通信(10月2日付)は、委員会幹部イブラーヒーム・アブー・アブド氏の話として、イブン・タイミーヤ大隊が委員会の事務的な調整に従わなかったために、シャンナーク氏を呼び出し事情を聴取したが、大隊に所属している元ハズム運動のメンバーがこの一件に乗じて内乱を画策したため、ダーラト・イッザ市への部隊派遣を行ったと伝えた。

AFP, October 2, 2017、ANHA, October 2, 2017、AP, October 2, 2017、ARA News, October 2, 2017、Champress, October 2, 2017、al-Hayat, October 3, 2017、Kull-na Shuraka’, October 1, 2017、October 2, 2017、al-Mada Press, October 2, 2017、Naharnet, October 2, 2017、NNA, October 2, 2017、Reuters, October 2, 2017、SANA, October 2, 2017、UPI, October 2, 2017、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, October 2, 2017などをもとに作成。

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