ダマスカス県・ダマスカス郊外県でのシリア軍と反体制武装集団の戦闘激化を受けて、ロシアが2日間の停戦を提案(2017年11月27日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(11月27日付)によると、反体制武装集団が、バーブ・ムサッラー地区、マイダーン区、ハラスター市郊外を砲撃し、モスクなどが被弾、4人が負傷した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(11月27日付)によると、戦闘機(所属明示せず)がマディーラー市、ミスラーバー市を爆撃し、12人が死亡、またシリア軍がドゥーマー市、ハラスター市、バイト・ナーイム村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、空爆による民間人死者は23人、シリア軍による東グータ地方一帯への砲撃での民間人死者は14人に達したという。

こうしたなか、ロシア国防省は、ダマスカス郊外県東グータ地方で再び激化しているシリア軍と反体制武装集団の戦闘に関して、基調緩和地帯第3ゾーンでの28、29日の2日間の停戦を提案した。

なお、ロシア国防省は併せて、ヨルダン領内のルクバーン避難民キャンプを、米国が事実上占領するヒムス県のイラク国境に位置するタンフ国境通行所一帯から切り離すことを提案した。

インターファクス通信(11月27日付)が伝えた。

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ハマー県では、SANA(11月27日付)によると、シリア軍が県北東部でシャーム解放機構などからなる武装集団と交戦、ムスタリーハ村を制圧した。

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アレッポ県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(11月27日付)によると、シャーム解放機構がアレッポ市南部郊外のヒジャーラ丘前線(大ヒジャーラ村、小ヒジャーラ村一帯)に進攻したシリア軍と交戦、これを撃退した。

AFP, November 27, 2017、ANHA, November 27, 2017、AP, November 27, 2017、ARA News, November 27, 2017、Champress, November 27, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、Interfax, November 27, 2017、al-Mada Press, November 27, 2017、Naharnet, November 27, 2017、NNA, November 27, 2017、Reuters, November 27, 2017、SANA, November 27, 2017、UPI, November 27, 2017、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, November 27, 2017などをもとに作成。

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