シリア軍と親政権民兵はダーイシュ支配下のダマスカス南部制圧に向け集結する一方、反体制派は同地に接するヤルダー市などからの退去に応じる(2018年4月10日)

シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、タダームン区、カダム区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市の攻略に向けて、シリア軍や、パレスチナ人民兵組織のクドス旅団をはじめとする親政権民兵の部隊が同地一帯に結集した。

また同地に隣接するダマスカス郊外県のヤルダー市、バイト・サフム市、バービッラー市では、投降を拒否する反体制武装集団戦闘員のダルアー県ないしはシリア北部(イドリブ県)への退去を骨子とする停戦合意が成立した。

これを受け、アバービール・ハウラーン旅団はダルアー県に、シリア解放委員会(シャーム自由人イスラーム運動)、使徒シャーム旅団、イスラーム軍はシリア北部に退去するという。

AFP, April 10, 2018、ANHA, April 10, 2018、AP, April 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 10, 2018、al-Hayat, April 11, 2018、Reuters, April 10, 2018、SANA, April 10, 2018、UPI, April 10, 2018などをもとに作成。

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