デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はロシアでラヴロフ外務大臣、ショイグ国防大臣らと会談(2018年4月20日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表は、モスクワでセルゲイ・ラブロフ外務大臣、セルゲイ・ショイグ国防大臣らと会談し、シリア情勢への対応について意見を交わした

『ハヤート』(4月21日付)によると、ショイグ国防大臣は会談で、1月末のソチでのシリア国民対話大会で設置合意された制憲委員会設置に向けた動きやこれまでのアスタナ会議の成果などについて意見を交わし、ダーイシュ(イスラーム国)とシャーム解放機構といったテロリストを除くすべての当事者による真摯な政治対話を準備することを改めて確認した。

米英仏のシリア攻撃については、シリア危機終息に向けた動きを妨害したと批判した。

また、ラブロフ外務大臣は、米英仏の攻撃を「デミストゥラ氏の活動を妨害する敵対行為だ…。これらの国は…ジュネーブの交渉を爆撃したようなものだ」と批判する一方、「我々はジュネーブでデミストゥラ氏の参加のもと、そしてまた保証国(ロシア、トルコ、イラン)との連携のもと、可能な限り早急に、憲法、委員会の活動開始に漕ぎ着けたい」と述べた。

一方、ミハエル・ボグダノフ外務副大臣は、「今後の対話においてシリアの反体制武装集団を排除しない」と述べた。

AFP, April 20, 2018、ANHA, April 20, 2018、AP, April 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2018、al-Hayat, April 21, 2018、Reuters, April 20, 2018、SANA, April 20, 2018、UPI, April 20, 2018などをもとに作成。

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