反体制派司令官「9月にイドリブ県に対する軍事作戦を開始するので同地に退去しないようロシアから忠告を受ける」(2018年7月10日)

アブー・アリー・マハーミードを名乗る反体制武装集団の司令官は音声声明を出し、シリア南部で活動を続けている反体制武装集団の使節団が、ロシアから「9月に軍事作戦が開始されるイドリブ県方面に退去しないよう忠告」されていたと暴露した。

また、シャーム解放機構などダルアー県で活動を続ける武装集団からなる南部中央作戦司令室のイブラーヒーム・ジャバーウィー報道官も、これに関して「ロシアはこのこと(9月のイドリブ県に対する攻撃)を公言している。ダルアー県後、我々はイドリブ県に向かう」と述べ、抗戦の構えを示した。

ナスル軍のムハンマド・シャマーリー司令官は、イドリブ県への攻撃に関して「ラタキア県に接する西側からなされるだろう」と述べた。

だが、南部戦線のハーリド・ナーブルスィー司令官はこうした情報を承知していないとしたうえで、「イドリブ県が今のままであり続けることはないだろう。同県に転戦した者の大多数がシャーム解放機構に従っているのだから」と述べた。

『ハヤート』(7月11日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(7月10日付)などが伝えた。

AFP, July 10, 2018、ANHA, July 10, 2018、AP, July 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 10, 2018、al-Hayat, July 11, 2018、Reuters, July 10, 2018、SANA, July 10, 2018、UPI, July 10, 2018などをもとに作成。

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