2014年4月22日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(4月22日付)は、西クルディスタン移行期民政局ジャズィーラ地区、コバネ、アフリーン地区の各立法評議会は、4月17日付で政党法を公布するとともに、既成政党に対して45日以内にこの法律に基づいて公認申請を行うよう要請した、と報じた。

この政党法は22条からなり、軍事・準軍事組織の保有禁止(第4条第4項)、在外局設置禁止(第4条第5項)、シリア人以外の入党禁止(第6条)、法務委員長(法務大臣)、内務委員長(内務大臣)などからなる政党問題委員会の設置と同委員会による公認申請の審査(第8条)、公認政党への政党交付金の支給(第13条)などを骨子とする。

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ARA News(4月22日付)によると、シリア・クルディスタン民主党は声明を出し、民主統一党がシリア・クルディスタン民主党結成に向けた「努力を妨害」してきたと非難するとともに、スィーマルカー国境通行所閉鎖措置などを「無責任」だと糾弾した。

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AKI(4月22日付)は、「自由シリア軍」の某司令官の情報として、イタリア人宣教師パウロ・ダルリオ氏(ダイル・マール・ムーサー修道院修道長)が、シリア北部にあるイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の拘置所に拘束されており、存命だと報じた。

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シリア人権監視団によると、ダマスカス県ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ)を含む同県南部およびダマスカス郊外県南部で活動する「シャームの地のアクナーフ・ビント・ムカッダス大隊」が「軍事訓練アカデミー」を開設したと発表した。

「軍事訓練アカデミー」は、「ムジャーヒディーンを心身面で教練し、不正に苛まれている者を支援」することを目的としているという。

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アブドゥルハリーム・ハッダーム前副大統領は『ミスリー・ヤウム』(4月22日付)のインタビューに応じ、そのなかで自身が「体制の一部」だったことを認め、自らの汚職問題をめぐって国際法廷などの場で証言する用意があると述べた。

AFP, April 22, 2014、AP, April 22, 2014、ARA News, April 22, 2014、Champress, April 22, 2014、al-Hayat, April 22, 2014、Iraqinews.com, April 22, 2014、Kull-na Shuraka’, April 22, 2014、al-Misri al-Yawm, April 22, 2014、Naharnet, April 22, 2014、NNA, April 22, 2014、Reuters, April 22, 2014、SANA, April 22, 2014、UPI, April 22, 2014などをもとに作成。

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