『ニュヨーク・タイムズ』(8月25日付)は、バラク・オバマ米大統領が、シリアでの米軍による偵察飛行を行うことを承認したと報じた。
この承認を受け、米空軍は、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点に関する情報収集のため、有人機および無人機による偵察飛行を行うものと見られるという。
なお同紙によると、オバマ大統領は、シリアのアサド政権と共闘していると受け取られないよう、偵察機の飛行をシリア政府に通告しない方針だという。
これに関して、ジェニファー・サキ国務省報道官は、偵察飛行が「米国人の生命を守ることに関わる問題であり、シリア政府にそのための許可を求めることはない」と述べた。
またシリア領空内でのダーイシュに対する空爆を行った場合でも、「我々はアサドと共闘しているのではない。ただ共通の敵がいるだけだ…。シリア政府は右手でダーイシュを狙う一方で、左手ではダーイシュを手なずけ、シリア国民の意思に応え、真の政治的解決を受け入れることを拒否している」と主張した。
AFP, August 26, 2014、AP, August 26, 2014、ARA News, August 26, 2014、Champress, August 26, 2014、al-Hayat, August 27, 2014、Kull-na Shuraka’, August 26, 2014、al-Mada Press, August 26, 2014、Naharnet, August 26, 2014、The New York Times, August 25, 2014、NNA, August 26, 2014、Reuters, August 26, 2014、SANA, August 26, 2014、UPI, August 26, 2014などをもとに作成。
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