2014年2月1日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シリア人権監視団は2011年3月から2013年1月末にかけてシリアでの紛争での死者総数が13万6,227人に達したと発表した。

死者総数のうち、民間人は1ヶ月前の発表より約1万8,000人少ない(!)4万7,998人(うち子供は7,300人)、ジハード主義武装集団を含む反体制武装集団戦闘員は3万1,629人、軍兵士、国防隊戦闘員、人民諸委員会メンバー、「シャッビーハ」などは5万3,776人、ヒズブッラー戦闘員は271人、アサド政権を支持する「シーア派民兵」戦闘員は338人、身元不明者は2,824人だという。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、ドイツで開催中のミュンヘン安保会議(1月31日~2月2日)に出席し、2月10日に再開が予定されているジュネーブ2会議第2ラウンドに出席する意思を表明した。

ジャルバー議長は「連立はジュネーブ2会議に行くとの勇敢な決断を下した。我々は、シリアに民主的解決、ジュネーブ合意の実施、移行期統治機関の樹立をもたらすような政治的解決を支持する」と述べた。

そのうえで「アサド政権はあらゆるカードを交渉のために利用している。人道回廊までもだ…。人々をMiG戦闘機、ミサイル、樽爆弾で攻撃している政権と交渉することは正しいことではない。だが、こうした状況にもかかわらず…、連立は2月10日からの第2ラウンドに出席することを決定した」と強調した。

また「我々は何度も、ヒズブッラー…などすべての民兵のシリアからの退去を要求してきた…。一方、テロ組織のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)もおり、我々との戦争を通じて、アレッポ、イドリブ、ハマーを解放した」と主張した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(2月2日付)が、東グータ地域の複数の消息筋の話として、「革命家」が軍の戦闘機をバイタリーヤ地方で撃墜したと報じた。

AFP, February 1, 2014、al-Hayat, February 3, 2014、Kull-na Shuraka’, February 2, 2014をもとに作成。

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