イドリブ県のシャーム自由人イスラーム運動は他の反体制武装集団とともに、ダルアー市で戦うアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構とともに戦うと宣言(2017年6月22日)

イドリブ県で活動を続けるシャーム自由人イスラーム運動の司令官は、ダルアー市で推し進められているロシア、米国、ヨルダン仲介による停戦交渉について、ツイッターを通じて声明を出し、反体制諸派を内乱に陥れ…、シャーム自由人イスラーム運動・自由シリア軍とシャーム解放機構を競合させ、反体制派の武器が政権やその民兵に向かないようにあうるロシアとの(停戦)合意を拒否する」と批判した。

そのうえで、この司令官は、ダルアー市一帯での戦闘に参加し、同地で活動する反体制派を支援するとしたうえで、シャーム軍団、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、そして自由シリア軍諸派とともに「ダルアー住民救済」のための軍事活動に向け準備すると表明した。

シャーム自由人イスラーム運動は、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構とともに、ロシア、トルコ、イランの署名を受けて5月に発効した「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」を拒否し、イドリブ県、ハマー県北部、アレッポ県西部および北西部、ダマスカス郊外県などで戦闘を継続している一方、トルコが実質占領するアレッポ県バーブ市一帯(「安全地帯」)では停戦に応じ、ハワール・キリス作戦司令室との共闘を強めている。

AFP, June 22, 2017、AP, June 22, 2017、ARA News, June 22, 2017、Champress, June 22, 2017、al-Hayat, June 23, 2017、Kull-na Shuraka’, June 22, 2017、al-Mada Press, June 22, 2017、Naharnet, June 22, 2017、NNA, June 22, 2017、Reuters, June 22, 2017、SANA, June 22, 2017、UPI, June 22, 2017などをもとに作成。

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