ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は首都ダマスカスで記者会見を開き、そのなかで「米国はシリアでテロを創出している」と批判した。
また、4月4日にイドリブ県ハーン・シャイフーン市で発生した化学兵器使用疑惑事件をめぐって、化学兵器禁止機関(OPCW)がサリンが使用されたと判断したことに関して、ミクダード副大臣は、「シリアは国連に調査を行うよう呼びかけるとともに、米国によるシャイーラート航空基地への攻撃についても調査を求めてきた…。しかし、米国とその同盟諸国は、ハーン・シャイフーン市、シャイーラート航空基地での事件についての調査を求めるロシアの決議案を拒否した」と非難した。
OPCWの調査がトルコでのサンプル検査や証言に基づいていることについて、ミクダード副大臣は「OPCWの検査は、シリアに敵対するトルコで行われただけだ。トルコに証言者を送り込んだのは武装集団だ。この手の調査がクリーンだとどうして言えるのか…。これらの証言者、そしてホワイト・ヘルメットなどの組織が提示したサンプルを認めることはできないはずだ」と非難した。
そのうえで、ミクダード副大臣は、「シリアの敵は、テロ組織との関係を正当化するため、もはや化学兵器の問題を利用するほか手がなくなっている。しかし、これはシリアの名声を損ねようとする陳腐なプロパガンダに過ぎない」と非難した。
SANA(7月3日付)などが伝えた。
AFP, July 3, 2017、AP, July 3, 2017、ARA News, July 3, 2017、Champress, July 3, 2017、al-Hayat, July 4, 2017、Kull-na Shuraka’, July 3, 2017、al-Mada Press, July 3, 2017、Naharnet, July 3, 2017、NNA, July 3, 2017、Reuters, July 3, 2017、SANA, July 3, 2017、UPI, July 3, 2017などをもとに作成。
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