ダマスカス郊外県東部砂漠地帯でシリア軍と米国の支援を受ける武装集団の戦闘が続くなか、東カラムーン地方ではロシアの仲介により停戦合意が交わされる(2017年7月16日)

ダマスカス郊外県では、「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)に参加するカルヤタイン殉教者旅団のアブー・ターリク・カルヤタイン報道官はツイッターを通じて、スィーン山に近いハルバ地区およびその一帯、ハムダ地区、グラーブ山、グラーブ地区をシリア軍との戦闘の末に制圧したと発表した。

Kull-na Shuraka’, July 16, 2017


一方、ARA News(7月16日付)によると、ロシアの仲介により、シリア政府当局と東カラムーン地方で活動を続けてきた反体制武装集団が停戦合意を結んだ。

複数の消息筋によると、停戦合意はシリア軍と東カラムーン地方の各都市の代表からなる交渉委員会(ジャイルード市革命指導評議会)との間で交わされ、①2ヶ月間の戦闘停止(および戦闘停止期間の延長)、②重火器、中火器の撤去、武装解除、③医療施設の再建、医療物資の搬入、④逮捕者、解雇された公務員の処遇にかかる合同委員会の設置、⑤選挙で選出される地元評議会による自治、が定められているという。

Kull-na Shuraka’, July 16, 2017

AFP, July 16, 2017、AP, July 16, 2017、ARA News, July 16, 2017、Champress, July 16, 2017、al-Hayat, July 17, 2017、Kull-na Shuraka’, July 16, 2017、July 17, 2017、al-Mada Press, July 16, 2017、Naharnet, July 16, 2017、NNA, July 16, 2017、Reuters, July 16, 2017、SANA, July 16, 2017、UPI, July 16, 2017などをもとに作成。

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