米国の支援を受け、タンフ国境通行所を拠点に活動してきた革命特殊任務軍の司令官らがシリア政府支配地域に逃走(2017年7月28日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(7月28日付)によると、米国の支援を受け、ヒムス県タンフ国境通行所一帯に拠点を置く革命特殊任務軍(「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室、自由シリア軍諸派、「土地は我らのものだ」作戦司令室)の司令官アブー・ハウサ・フラーティー氏が複数のメンバーとともに逃亡し、シリア政府支配地域に姿を消した。

活動家のサイード・ダイリー氏がクッルナー・シュラカー(7月28日付)に明らかにしたところによると、フラーティー氏は、おじ、革命特殊任務軍のメンバー2人とともに四輪駆動車に乗って逃亡、またライフル20丁、機関銃8基を持ち去ったという。

ダイリー氏によると、戦闘員の逃亡はこれが初めてではなく、これまでに30人以上の戦闘員がシリア政府支配地域に脱走しているという。

こうした動きは、ダーイシュ(イスラーム国)の包囲下にあるダイル・ザウル市の解囲に向けたシリア軍の軍事作戦に備えて、シリア政府がダイル・ザウル県の名士たちに反体制武装集団戦闘員懐柔に向けた交渉の権限を付与し、戦闘員に免罪などの保障を与えることを認めたことを受けたものだという。

Kull-na Shuraka’, July 28, 2017

AFP, July 28, 2017、AP, July 28, 2017、ARA News, July 28, 2017、Champress, July 28, 2017、al-Hayat, July 29, 2017、Kull-na Shuraka’, July 28, 2017、al-Mada Press, July 28, 2017、Naharnet, July 28, 2017、NNA, July 28, 2017、Reuters, July 28, 2017、SANA, July 28, 2017、UPI, July 28, 2017などをもとに作成。

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