クッルナー・シュラカー(10月13日付)、『ハヤート』(10月14日付)などによると、トルコ軍の車列が12日深夜から13日未明にかけて、イドリブ県北部のバーブ・ハワー国境通行所(トルコ側はジルヴェギョズ国境通行所)からシリア領内(カフル・ルーサイン村)に入り、イドリブ県からアレッポ県北西部に拡がる「緊張緩和地帯」に展開した。
クッルナー・シュラカー、AFP(10月13日付)などによると、トルコ軍部隊が展開したのは、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市であるアレッポ県アフリーン市一帯を見下ろすことができるサルワ村の丘の一つ(アキール山)一帯。
クッルナー・シュラカーによると、トルコ軍の車列は、装甲車や戦車を輸送する大型貨物車輌約80輌(『ハヤート』(10月14日付)によると30輌))からなり、車列の通過に合わせて、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構をはじめとする武装集団が街道沿いに展開し、護衛にあたったという。
一方、アナトリア通信(10月12日付)は、イドリブ県の緊張緩和地帯に派遣されるトルコ軍の増援部隊がハタイ県レインハル市に到着したと伝え、その写真を公開した。
また、トルコ軍参謀本部は声明を出し、「我々は監視センターの設置作業を開始した」と発表した。
トルコの複数のメディアが伝えたところによると、アスタナ6会議では、トルコ軍がシリア領内の緊張緩和地帯に14の監視センターを設置し、約500人の兵員を駐留させる旨定められているという。
AFP, October 13, 2017、Anadolu Ajansı, October 13, 2017、ANHA, October 13, 2017、AP, October 13, 2017、ARA News, October 13, 2017、Champress, October 13, 2017、al-Hayat, October 14, 2017、Kull-na Shuraka’, October 13, 2017、al-Mada Press, October 13, 2017、Naharnet, October 13, 2017、NNA, October 13, 2017、Reuters, October 13, 2017、SANA, October 13, 2017、UPI, October 13, 2017などをもとに作成。
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