西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のムスタファー・バーリー報道官が、ラッカ市中心街で籠城を続けてきたダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員の一団が14日晩に同市からの退去に同意、民間人の人間の盾にとって同地を退去したと発表した。
バーリー報道官によると、シリア民主軍はまた、ナフダ地区を完全制圧し、国立病院一帯、ナイーム交差点一帯、県立競技場一帯でダーイシュとの戦闘を続けているという。
クッルナー・シュラカー(10月15日付)によると、ラッカ市内では外国人戦闘員が依然として籠城を続けており、シリア民主軍との戦闘は続いているという。
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西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のタラール・スィッルー報道官はAFP(10月15日付)に対して、ダーイシュ(イスラーム国)が依然支配下に置くラッカ市中心街に留まっていた民間人約3,000人が、シリア民主軍によって解放された地域に退去した、と述べた。
民間人の退去は、ラッカ文民評議会とアラブ人部族長がダーイシュのシリア人戦闘員と10月12日に行った折衝を受けたものだという。
サッルー報道官はまた、ラッカ市内にはこの合意を拒否した外国人戦闘員250~300人が家族とともに籠城を続けているという。
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一方、ANHA(10月15日付)によると、ラッカ市で籠城を続けるダーイシュ(イスラーム国)シリア人戦闘員275人が、家族とともに西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に投降した。
AFP, October 15, 2017、ANHA, October 15, 2017、AP, October 15, 2017、ARA News, October 15, 2017、Champress, October 15, 2017、al-Hayat, October 16, 2017、Kull-na Shuraka’, October 15, 2017、al-Mada Press, October 15, 2017、Naharnet, October 15, 2017、NNA, October 15, 2017、Reuters, October 15, 2017、SANA, October 15, 2017、UPI, October 15, 2017などをもとに作成。
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