ロシア軍とシャーム解放機構などからなる南部中央作戦司令室の停戦交渉決裂を受け、ロシア・シリア両軍はダルアー県各所を激しく攻撃(2018年7月5日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団(南部中央作戦司令室)とロシア軍の停戦交渉が決裂したのを受け、ロシア・シリア両軍はタイバ町、サイダー町、ウンム・マヤーズィン村、ヤードゥーダ村、ダルアー市ダルアー・バラド地区を「樽爆弾」などで爆撃した。

爆撃は600回以上に及んだという。

一方、SANA(7月5日付)によると、シリア軍が県東部、南東部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する掃討戦を継続し、サイダー町とキヒール村の間に位置する防空大隊基地を制圧、サイダー町に突入、これを制圧した。

これに対し、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団は、ダルアー市住宅街各所を砲撃し、住民1人が死亡、10人が負傷した。

なお、シリア人権監視団によると、6月19日以降のダルアー県での死者数は149人を記録しているという。

AFP, July 5, 2018、ANHA, July 5, 2018、AP, July 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, July 5, 2018、al-Hayat, July 6, 2018、Reuters, July 5, 2018、SANA, July 5, 2018、UPI, July 5, 2018などをもとに作成。

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