IMLebanon:パレスチナのハマースはシリアのアサド政権との関係改善を望んでいる(2019年6月24日)

IMLebanon(6月24日付)は、パレスチナのハマースがシリアのアサド政権との関係改善を望んでいるとするレポート(アフマド・マフムード氏寄稿)を配信した。

ハマースは、「アラブの春」がシリアに波及した2011年に、抗議デモに容赦ない弾圧を加えたアサド政権と断交し、ハーリド・ミシュアル政治局長ら幹部がシリア国外に移動したが、同サイトによると、ハマースをめぐる政治情勢の変化を受けて、同政権との関係修復を望んでいるという。

関係修復に向けて動いているとされるのが、レバノンで活動するハマース幹部の一人サーリフ・アールーリー氏。

イランやヒズブッラーに近いアールーリー氏は、早くからアサド政権との関係修復を試みてきたとされ、「軍事活動を再開し、より自由な活動を行う」ことがその主要な目的だという。

アサド政権と断交した後のハマースは、新たな支援国となったトルコからさまざまな「嫌がらせ」を受けており、また一部の政治勢力もトルコに対してハマースを支援しないよう非難してきたという。

ハマースが活動を活発化させようとしていることへのトルコ、そして諸外国の不満がその背景にあるという。

また、トルコ政府は、ハマースがシリア国内での活動を再開することに関して、安全保障面、そして経済面での支援を行おうとしておらず、そのこともアサド政権との関係修復の妨げになっているという。

AFP, June 25, 2019、ANHA, June 25, 2019、AP, June 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, June 25, 2019、al-Hayat, June 26, 2019、IMLebanon, June 24, 2019、Reuters, June 25, 2019、SANA, June 25, 2019、SOHR, June 25, 2019、UPI, June 25, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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