ロシア軍戦闘機がダイル・ザウル県の砂漠地帯でダーイシュを狙って大規模な爆撃を実施(2021年6月11日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がビシュリー山一帯の砂漠地帯、マヤーディーン市近郊の砂漠地帯(ファイダト・ブン・ムワイニア地区)で、ダーイシュ(イスラーム国)を狙って大規模な爆撃を実施した。

一方、地上では、シリア軍と親政権民兵がダーイシュの残党を掃討するため、4日連続となる大規模な治安維持活動を行った。

これに対して、ダーイシュは、シリア軍第25師団の兵員輸送者を襲撃し、兵士2人を殺害、13人を負傷させた。

AFP, June 11, 2021、ANHA, June 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2021、Reuters, June 11, 2021、SANA, June 11, 2021、SOHR, June 11, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプでダイル・ザウル県出身のIDPsの男性1人が殺害される(2021年6月11日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第4区で、ダイル・ザウル県出身の国内避難民(IDPs)の男性1人が、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる武装した男性にサイレンサー付きの銃で撃たれて死亡した。

フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, June 11, 2021、ANHA, June 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2021、Reuters, June 11, 2021、SANA, June 11, 2021、SOHR, June 11, 2021などをもとに作成。

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トルコが違法に通行所を設置している国境沿いのカフルルースィーン村に近いIDPsキャンプ内で抗議デモが発生、ザーウィヤ山地方での戦闘を収束させるよう求める(2021年6月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコが違法に通行所を設置している国境沿いのカフルルースィーン村に近い国内避難民(IDPs)キャンプ内で抗議デモが発生し、参加したIDPsや住民らは、6月5日から激化しているザーウィヤ山地方での戦闘を収束させるよう、トルコとその支援を受けるシリア民主軍に訴えた。

AFP, June 11, 2021、ANHA, June 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2021、Reuters, June 11, 2021、SANA, June 11, 2021、SOHR, June 11, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるラッカ県とアレッポ県各所を砲撃(2021年6月11日)

ラッカ県では、ANHA(6月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊一帯、マアラク村、アイン・イーサー国内避難民(IDPs)キャンプを砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(6月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

AFP, June 11, 2021、ANHA, June 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2021、Reuters, June 11, 2021、SANA, June 11, 2021、SOHR, June 11, 2021などをもとに作成。

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マンビジュ市で6月10日に発生した爆弾テロで重傷を負っていた救急隊員1人が死亡(2021年6月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市で6月10日に発生した救急車を狙った爆弾テロで重傷を負っていた救急隊員1人が死亡した。

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ハサカ県では、SANA(6月11日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアリーシャ町の近郊にあるアリーシャ国内避難民(IDPs)キャンプを拡張するとして、シリア民主軍が周辺の農地を接収、住民を追放した。

AFP, June 11, 2021、ANHA, June 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2021、Reuters, June 11, 2021、SANA, June 11, 2021、SOHR, June 11, 2021などをもとに作成。

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ハマー市の国立競技場で大統領選挙の成功とアサド大統領の再選を祝う大規模な祝祭が催される(2021年6月11日)

ハマー県では、SANA(6月11日付)によると、ハマー市の国立競技場で大統領選挙の成功とアサド大統領の再選を祝う大規模な祝祭が催された。

祝祭はシリアの若者たちによって構成される団体「私たちが支援する建設」が企画したもの。

AFP, June 11, 2021、ANHA, June 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2021、Reuters, June 11, 2021、SANA, June 11, 2021、SOHR, June 11, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で24人、北・東シリア自治局支配地域で54人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で27人(2021年6月11日)

保健省は政府支配地域で新たに24人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、6月11日現在の同地での感染者数は計24,767人、うち死亡したのは1,806人、回復したのは21,663人となった。

SANA(6月11日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに54人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、
5人が死亡したと発表した。

これにより、6月11日現在の同地での感染者数は計18,247人、うち死亡したのは749人、回復したのは1,841人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性54人、女性19人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市11人、カーミシュリー市8人、マーリキーヤ(ダイリーク)市10人、フール・キャンプ3人、ラッカ県のラッカ市18人、タブカ市4人。

ANHA(6月11日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で6月11日に新たに27人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、25人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡2人、バーブ郡18人、アフリーン郡6人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計24,609人、うち回復したのは21,230人、死亡したのは688人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1597034397168112/

AFP, June 11, 2021、ACU, June 11, 2021、ANHA, June 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2021、Reuters, June 11, 2021、SANA, June 11, 2021、SOHR, June 11, 2021などをもとに作成。

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イドリブ県で「決戦」司令室とシリア軍の砲撃戦続く(2021年6月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるハザーリーン村一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、バーラ村一帯、カフル・ウワイド村、バイニーン村、フライフィル村を砲撃した。

一方、6月10日のロシア軍とシリア軍の激しい爆撃と砲撃によって負傷していたシャームの鷹旅団(国民解放戦線所属)の戦闘員1人が死亡した。

死亡した戦闘員は、イブリーン村に対するシリア軍の砲撃で重傷を負っていた。

これにより、6月10日の戦闘による死者は13人となった。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるガーブ平原のジューリーン村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(イドリブ県12件、ラタキア県12件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は36件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を32件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 11, 2021、ANHA, June 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 11, 2021、Reuters, June 11, 2021、SANA, June 11, 2021、SOHR, June 11, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民321人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は673,921人に(2021年6月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月11日付)を公開し、6月10日に難民321人(うち女性96人、子供163人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民321人(うち女性96人、子供163人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は673,921人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者278,673人(うち女性83,760人、子ども141,849人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,755,749人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は903,201人(うち女性271,036人、子供460,340人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は88,554人(うち女性32,794人、子供31,973人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,357,150人(うち女性415,353人、子供675,739人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 11, 2021をもとに作成。

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