パレスチナ自治政府のアッバース大統領はサミール・リファーイー氏を駐シリア・パレスチナ大使に任命(2021年6月1日)

パレスチナ自治政府のマフムード・アッバース大統領は、サミール・リファーイー氏を駐シリア・パレスチナ大使に任命した。

リファーイー氏の任命は、マフムード・ハーリディー前大使の死去(2021年4月16日)を受けたもの。

WAFA(6月1日付)が伝えた。

AFP, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021、WAFA, June 1, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

茂木外務大臣はシリアでの大統領選挙の実施に遺憾と懸念を表明(2021年6月1日)

日本の茂木敏充外務大臣は、定例記者会見で、シリアでの大統領選挙についての日本政府の立場を質問されたことを受けて次のように述べた。

新憲法下での自由で公正な選挙実施を支持する安保理決議第2254号と相容れないものである。
シリア危機の政治的解決を実現するために、大統領選挙はすべてのシリア人の参加を得た上で国際社会の理解が得られる形で行われるべきだ。それが日本の立場だ。
日本は、累次にわたってシリア政府に建設的な対応を働きかけてきた。
こうしたなか、シリア政府による建設的な対応は何ら見られておらず、かつシリア全土で停戦も実現しておらず、政治プロセスの進展もない。遺憾であり、日本政府として懸念している。

AFP, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラタキア県カサブ町でアサド大統領の再選を祝う祝典が行われ(2021年6月1日)

ラタキア県では、SANA(6月1日付)によると、カサブ町でアサド大統領の再選を祝う祝典が行われた。

で、5月26日深夜、27日、28日、29日、30日に続いて、アサド大統領の再選を祝う祝典が行われた。

AFP, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラッカ県アイン・イーサー市近郊でシリア軍とシリア国民軍が交戦(2021年6月1日)

ラッカ県では、ANHA(6月1日付)によると、トルコ占領下のいわゆる「平和の泉」地域の南側に接するM4高速道路沿線(アイン・イーサー市近郊)のシャルカラーク村穀物サイロ一帯とムシャイリファ村一帯でシリア軍とシリア国民軍が交戦した。

攻撃は、シリア国民軍がシリア軍拠点複数カ所に砲撃を行ったことを受けたもの。

AFP, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市などでデモが再発、アサーイシュの発砲で3人が新たに死亡(2021年6月1日)

アイン・フラート(6月1日付)、イナブ・バラディー(6月1日付)、シリア人権監視団、SANA(6月1日付)、アナトリア通信(6月1日付)などが伝えたところによると、シリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるマンビジュ市と周辺の町や村で前日に続いて、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の徴兵制や住民に対する犯罪行為に抗議するデモが発生、強制排除を試みた内務治安部隊(アサーイシュ)の発砲で、住民3人が新たに死亡、10人あまりが負傷した。

シリア人権監視団によると、3人の死者のうち、1人はマンビジュ市郊外、2人はマンビジュ市でアサーイシュの発砲で死亡した。

住民はまた6月1日未明、ヤースィティー村一帯に設置されているシリア民主軍の拠点の一つを襲撃、焼き討ちにしたほか、マンビジュ市東のハッターフ村検問所を襲撃、これを制圧した。

https://www.youtube.com/watch?v=AmJPdzFjtig

これら検問所はデモ参加者に向けて発砲したために返り討ちにあったという。

さらに、M4高速道路沿線のカルサーン村では、住民が路上でタイヤを燃やすなどして道路を封鎖した。

**

事態悪化を受けて、シリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会が、増援部隊をマンビジュ市に派遣したほか、イナブ・バラディーが、シリア民主軍の匿名筋の話として伝えたところによるとシリア民主軍に所属するテロ撲滅部隊(YAT)がマンビジュ市に至る街道を封鎖し、オートバイの使用を禁止した。

また、マンビジュ軍事評議会は声明を出し、デモが外国勢力の支持によるものだと断じ、住民に慎重に対応し、警戒するよう呼びかけた。

声明の内容は以下の通り:

(北・東シリア)自治局の門戸は、対話と議論を行うために、皆の前で開かれており、自分たちの要求や批判を行うことができ、我々が常にみなと共にあると改めて明言したい。しかし、周知の国内外の勢力がこの地域を混乱に陥れ、内乱を煽り、我らが人民が勝ちとったものを打ち壊すため、人々の正当な要求に乗じようとしている。マンビジュが享受する安全と安定を標的にしようとしている。

犯罪者とそのスリーパーセルが、外国勢力の指示を受け、軍・治安拠点を砲撃したことから、このことは明らかで、それによって死傷者が出た…。

これらの勢力は、マンビジュを含むすべての地域でシリア人が苦しんでいる経済的状況や苦難に乗じて、マンビジュの安定を打ち崩すことに利益を見出している当事者の目的やアジェンダを実現しようとしている…。

マンビジュの住民に、一部の異常なスリーパーセルが住民の正当な要求に乗じて、この地域の信頼や安定に打撃を与えようとすることに慎重に対応し、警戒するよう求める…。

https://www.facebook.com/manbijmc/posts/1660094117517693

**

マンビジュ市および同市一致でのデモを受け、ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ県の部族長や名士らが、北・東シリア自治局執行評議会府が設置されているアイン・イーサー市で、アブドゥルハーミド・マフバーシュ執行評議会共同議長と会談し、自衛法(2019年6月22日施行)の改正し、徴兵制を廃止し、住民の要望に応じるよう求めた。

また、アレッポ県北部に位置するトルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市であるジャラーブルス市、「オリーブの枝」地域のサジュー村で、マンビジュ市との連帯を訴えるデモが発生した。

**

31日深夜から1日早朝にかけて事態は一旦収束した。

この間、シリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会、北・東シリア自治局傘下のマンビジュ市および同郊外民主民政評議会の代表が、地元の名士と事態収拾に向けて協議した。

だが、アサーイシュは、5月31日のデモに参加した住民4人を新たに逮捕したことで、住民の怒りが再び爆発した。

**

アレッポ県では、ANHA(6月1日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市北東のフーシャリーヤ村とジャート村を砲撃した。

また、トルコの占領下にあるバーブ市東に位置するブワイヒジュ村では、トルコ軍とシリア国民軍の発砲を受け、子供1人が負傷した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市東部のガザル検問所前で、爆弾が仕掛けられたオートバイが爆発し、内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員1人が死亡、3人が負傷した。

AFP, June 1, 2021、Anadolu Ajansı, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、‘Ayn al-Furat June 1, 2021,、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、‘Inab Baladi, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で34人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で125人(2021年6月1日)

保健省は政府支配地域で新たに34人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、6月1日現在の同地での感染者数は計24,528人、うち死亡したのは1,774人、回復したのは21,609人となった。

SANA(6月1日付)が伝えた。

**

反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で6月1日に新たに125人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、38人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡9人、ハーリム郡24人、アリーハー郡6人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡6人、バーブ郡22人、アフリーン郡27人、アアザーズ郡30人。

これにより、同地での感染者数は計23,666人、うち回復したのは20,682人、死亡したのは670人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1590173087854243/

AFP, June 1, 2021、ACU, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍戦車がクナイトラ県内のシリア軍拠点に対して越境砲撃(2021年6月1日)

クナイトラ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月1日付)によると、イスラエル軍戦車複数輛が、占領下のゴラン高原からシリア軍第1軍団第90旅団の拠点1カ所に向けて越境砲撃を行った。

AFP, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府の支配下にあるダルアー県ムザイリーブ町でダマスカス郊外県出身の住民1人が殺害される(2021年6月1日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるムザイリーブ町でダマスカス郊外県出身の住民1人(国内避難民(IDPs))が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がルワイハ村一帯で交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と「決戦」作戦司令室がガーブ平原の灌漑計画地区で砲撃戦を行った。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を39件(イドリブ県16件、ラタキア県13件、アレッポ県3件、ハマー県7件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は36件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 1, 2021、ANHA, June 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 1, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 1, 2021、Reuters, June 1, 2021、SANA, June 1, 2021、SOHR, June 1, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民302人と国内避難民(IDPs)310人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は670,892人、2019年以降帰還したIDPsは87,528人に(2021年6月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月1日付)を公開し、5月31日に難民302人(うち女性90人、子供154人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民302人(うち女性90人、子供154人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は670,892人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者275,644人(うち女性82,852人、子ども140,306人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,754,006人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は900,172人(うち女性270,128人、子供458,797人)となった。

**

一方、国内避難民310人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは306人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは4人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は4人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は87,528人(うち女性32,405人、子供31,817人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,356,124人(うち女性414,964人、子供675,583人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 1, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.