北・東シリア自治局は総会で統治体制の改編に向け「社会契約および基本検証を改編するための委員会の枠組み」を承認(2021年6月10日)

北・東シリア自治局はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/smensyria/)を通じて、総会(第38回総会、定数150人)を開催したと発表した。

同アカウントによると、総会には、ビーリーファーン・ハーリド執行評議会共同議長、アミーナ・ウースィー共同副議長らが出席、ヤースィル・スライマーン総会共同副議長は、北・東シリア自治局の「社会契約および基本検証を改編するための委員会の枠組み」について、メンバー多数の賛成により、承認した。

設置される委員会には、支配地域のすべての諸人民、諸集団の代表、すべての政党、団体、市民社会組織、テクノクラートの代表が参加するという。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1619256608264270

AFP, June 19, 2021、ANHA, June 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 19, 2021、Reuters, June 19, 2021、SANA, June 19, 2021、SOHR, June 19, 2021などをもとに作成。

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男子重量挙げのマアン・アスアド選手が東京オリンピックへのシリア代表としての出場権を獲得、参加を予定しているシリア人選手は4人に(2021年6月10日)

国際ウエイトリフティング連盟(IWF)は、世界ランキングを発表、上位26人のなかに含まれていたシリアの男子重量挙げのマアン・アスアド選手が東京オリンピックのシリア代表としての出場権を獲得した。

シリアのウエイトリフティング連盟のハサナイン・シャイフ会長によると、アスアド選手は昨年4月にウズベキスタンの首都タシケントで開催されたアジア選手権で、109キロ級スナッチ、ネッティング、トータルで3つの銀メダルを獲得している。

アスアド選手は、女子卓球選手のヒンド・ザーザー選手、男子棒高跳びのマジドッディーン・ガザール選手、男子乗馬選手のアフマド・ハムシュー氏とともに東京オリンピックに参加する予定。

SANA(6月10日付)が伝えた。



AFP, June 10, 2021、ANHA, June 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2021、Reuters, June 10, 2021、SANA, June 10, 2021、SOHR, June 10, 2021などをもとに作成。

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リフアト・アサド元副大統領がアサド大統領再選を祝う祝電を送る(2021年6月10日)

リフアト・アサド元副大統領の次男で弁護士のドゥライド・アサド氏は、フェイスブックでの公式アカウント(https://www.facebook.com/Doureidalassad)を通じて、バッシャール・アサド大統領の再選を祝して父リフアト氏が送った祝電(5月28日付)を転載した。

祝電の内容は以下の通り:

父であり指導者であるリフアト・アリー・スライマーン・アサド博士が、甥であるバッシャール・ハーフィズ・アサド大統領の再選を祝して送った祝電。

シリア・アラブ共和国大統領バッシャール・ハーフィズ・アサド閣下、あなたにアッラーの恵みがありますように。
慈愛とともに挨拶申し上げます。
アッラーを讃えつつ、あなたに約束したように、あなたを寛大な恋人として見ることなどもはやできない。しかし、我らが偉大な人民の信任を得て、シリア・アラブ大統領に再選されたことを祝して心からお祝いの言葉を贈りたい。我々の愛する国が苛まれているこの困難な状況下で、自らの任務を遂行し成功されることを願っている。あなた以外にこの状況を打破できる者を私は知らない。
私の心と両親が育んできた愛を込めて。あなたが崇高なる者の目によって守られ、アッラーがあなたにさらなる健康を与えますように。
あなたの叔父リフアト・アサド
2021年5月28日金曜日

https://www.facebook.com/Doureidalassad/posts/1475243369500873

AFP, June 10, 2021、ANHA, June 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2021、Reuters, June 10, 2021、SANA, June 10, 2021、SOHR, June 10, 2021などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市で爆弾が爆発、マンビジュ軍事評議会は治安紊乱に警戒するよう住民に呼びかける(2021年6月10日)

アレッポ県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の広報センターが、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市のサブア・バフラート交差点、アレッポ市に向かう街道に面するファトフ・モスクの近くで地雷が爆発したと発表した。

その後、北・東シリア自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)は声明を出し、爆発がリモート爆弾によるもので、救急車輌を狙って爆破されたとしたうえで、住民4人と救急隊員3人が負傷し、救急車1台とオートバイ1台が大破したことを明らかにした。

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これを受けて、マンビジュ軍事評議会の総司令部は声明を出し、5月31日と6月1日の抗議デモの犠牲者に改めて弔意を示すとともに、負傷者の回復を願うと表明、彼らに対する法的・道義的義務を果たし、住民に寄り添うと強調した。

そのうえで、事態を別の方向に導き、治安と安定に打撃を与えようとしている者がいると指摘、住民に対して、彼らの誘いに乗らず、冷静かつ慎重に行動するよう呼びかけた。

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一方、マンビジュ民政評議会(正式名マンビジュ市および同市郊外民主民政評議会)は世論抜けの声明を出し、5月31日と6月1日の抗議デモに対処するために実施した措置について、その内容を改めて明らかにした。

声明によると、マンビジュ民政評議会は、「自衛義務」(徴兵)法を停止し、その改正に向けて取り組むことを決定するとともに、デモ排除時に逮捕した住民を釈放、8人のメンバーから構成される中立的な事実調査・再発防止委員会を設置した。

AFP, June 10, 2021、ANHA, June 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2021、Reuters, June 10, 2021、SANA, June 10, 2021、SOHR, June 10, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃し、シリア軍兵士3人が負傷、シリア国民軍はトルコ占領地の治安維持のため諜報機関を新設(2021年6月10日)

アレッポ県では、ANHA(6月10日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ軍はまたマンナグ航空基地に対しても砲撃を行い、シリア軍兵士3人が負傷した。

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シャルク・スーリヤー(6月10日付)は、複数の消息筋の話として、シリア国民軍がトルコの支援を受けて、トルコ占領下のいわゆる「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域での治安紊乱を画策するテロ細胞を摘発することを目的とした新たな諜報機関を設置したと伝えた。

AFP, June 10, 2021、ANHA, June 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2021、Reuters, June 10, 2021、SANA, June 10, 2021、al-Sharq Suriya, June 10, 2021、SOHR, June 10, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で20人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で67人(2021年6月10日)

保健省は政府支配地域で新たに20人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、6月10日現在の同地での感染者数は計24,743人、うち死亡したのは1,804人、回復したのは21,658人となった。

SANA(6月10日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で6月10日に新たに67人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、59人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡1人、イドリブ郡8人、ハーリム郡10人、アリーハー郡2人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡4人、バーブ郡15人、アフリーン郡13人、アアザーズ郡14人。

これにより、同地での感染者数は計24,582人、うち回復したのは21,205人、死亡したのは685人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1596240207247531/

AFP, June 10, 2021、ACU, June 10, 2021、ANHA, June 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2021、Reuters, June 10, 2021、SANA, June 10, 2021、SOHR, June 10, 2021などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍がイドリブ県への攻撃を激化、シャーム解放機構の軍事部門公式報道官の殺害に成功、民間人4人も犠牲に(2021年6月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(6月10日付)、ザマーン・ワスル(6月10日付)などによると、ロシア軍戦闘機が早朝、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカフル・ウワイド村、ファッティーラ村、マウザラ村、ハルーバ村、フライフィル村、マジュダリヤー村、カンダ村、サーン村に対して12回以上の爆撃を行った。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、シリア軍もザーウィヤ山地方のバイニーン村、バーラ村、サーン村一帯に対して迫撃砲・ロケット弾40発以上、地対地ミサイル20発以上を打ち込んで攻撃を行った。

シリア人権監視団によると、シリア軍の攻撃は、トルコ軍が「決戦」作戦司令室支配下のザーウィヤ山地方やイドリブ市一帯の各所に設置されている基地や拠点から、シリア政府支配下の県南部(カフルナブル市など)やサラーキブ市一帯を砲撃したことを受けて行われた。

シリア軍の反撃を受けて、トルコ軍は県南部、サラーキブ市一帯に対する砲撃を激化、シリア軍もバーラ村に設置されているトルコ軍の拠点一帯を狙って砲撃を行った。

一連の攻撃に関して、SANA(6月10日付)は、「ヌスラ戦線(シャーム解放機構)が率いるテロ組織」がカフルナブル市やサラーキブ市を迫撃砲やロケット弾で攻撃、住宅などに物的被害が出たと伝えた。

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シリア人権監視団によると、一連の戦闘でシャーム解放機構とシャームの鷹旅団の戦闘員8人と住民4人の合わせて12人が死亡、少なくとも11人が負傷した。

死亡した戦闘員8人のなかには、シャーム解放機構の軍事部門公式報道官のアブー・ハーリド・シャーミー氏、メディア関係局のアブー・マスアブ・ヒムスィー氏とアブー・ターミル・ヒムスィー氏が含まれている。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月10日付)によると、シャーミー報道官は、トルコの記者を含む報道関係者とともに現場を視察中に戦闘に巻き込まれ、イブリーン村に対するシリア軍の砲撃によって負傷した民間人を搬送しようとしていたところを狙われて、死亡した。

シャーム解放機構に近いイバー・ネット(6月10日付)も、シャーミー報道官の死亡を伝え、弔意を示した。

アブー・マスアブ・ヒムスィー氏もこのシャーミー報道官とともに死亡した。

アブー・ターミル・ヒムスィー氏を含む戦闘員6人は、負傷者を収容するために民間の車輌で現場に向かおうとしていたところをシリア軍の地対地ミサイルの攻撃を受け死亡した。

一方、住民4人のうち2人が子供、1人が女性。

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ザーウィヤ山地方では、6月6日にロシア軍兵士1人が死亡して以降、シリア軍と「決戦」作戦司令室の戦闘がにわかに激化しており、ザマーン・ワスル(6月10日付)によると、住民が連日数千人単位でより安全な「決戦」作戦支配地域への避難を続けている。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のカルクール村近郊の土塁に乗り上げていたトルコ軍の重機1輌と車1台に向かって地対地ミサイルを発射した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を35件(イドリブ県16件、ラタキア県11件、アレッポ県0件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は31件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を15件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, June 10, 2021、ANHA, June 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 10, 2021、Reuters, June 10, 2021、SANA, June 10, 2021、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, June 10, 2021、SOHR, June 10, 2021、Zaman al-Wasl, June 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民316人と国内避難民(IDPs)232人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は673,600人、2019年以降帰還したIDPsは88,554人に(2021年6月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月10日付)を公開し、6月9日に難民316人(うち女性95人、子供161人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民316人(うち女性95人、子供161人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は673,600人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者278,352人(うち女性83,664人、子ども141,686人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,755,749人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は902,880人(うち女性270,940人、子供460,177人)となった。

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一方、国内避難民232人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは232人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は88,554人(うち女性32,794人、子供31,973人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,357,150人(うち女性415,353人、子供675,739人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 10, 2021をもとに作成。

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